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「本田はミランに残ることができた」 イタリア人番記者が監督交代劇に見た“もう一つの未来”

2017/11/29(水) 20:22配信

Football ZONE web

大補強を生かせず、「崩壊寸前」の危機的状況にモンテッラ監督の解任を決断

 ACミランは成績不振から27日にヴィンチェンツォ・モンテッラ監督を解任し、クラブのレジェンドである“闘犬”ことジェンナーロ・ガットゥーゾ氏を新監督に迎えた。シーズンの折り返しを待たずしての電撃交代となったが、長年ミランを追っている番記者は、「6月にガットゥーゾが来ていたら、本田はミランに残ることができただろう」と見解を示している。

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 ミランは昨オフ、名門復活を期して補強に2億ユーロ(約260億円)以上をつぎ込み、11選手という大補強を展開した。しかし、目玉としてユベントスから獲得したイタリア代表DFレオナルド・ボヌッチがミスを連発するなど新戦力が期待に応えられず、リーグ戦14試合を終えた時点で首位ナポリと勝ち点差18の7位。シーズン途中で、下部組織の指導者を務めていたガットゥーゾ氏へ監督交代となった。

「モンテッラは、もうミランの構想に何カ月も前からそぐわなくなっていた。ゲームを構築できないし、戦術さえない。特に、選手たちのアイデンティティーを引き出せなかった。選手たちの精神的な士気は崩壊寸前。そのために、クラブは思い切った選択に至らざるを得なかった」

 イタリアテレビ局「7ゴールドTV」のパオロ・ヴィンチ記者は、このように語る。モンテッラ監督は昨季、スソの局面打開力を前面に押し出すスタイルでUEFAヨーロッパリーグ出場権を獲得した。しかし、今季は巨大戦力をコントロールできず、その座を追われることになったわけだが、長年にわたってミラン番記者を務めるヴィンチ氏は監督交代が早ければ、今夏にメキシコへ移籍したFW本田圭佑(パチューカ)の“運命”も変わっていたはずだと分析する。

「本田はポジティブな貢献ができたかも…」

「このタイミングでガットゥーゾが選ばれたのは、来年6月にアントニオ・コンテ監督を呼ぶため、バトンタッチの過程だと私は分析している。しかし、もしもガットゥーゾが今年6月に来ていたら、本田はミランに残ることができただろう。ミランの選手たちのプレーの多くが、本田より劣ったものだったのだから。本田はミランにポジティブな貢献ができたかもしれない」

 2014年1月の加入以来、本田に対する好意的なレビューを続けてきたイタリアでは稀有な“擁護派”のヴィンチ記者はこのように話す。

 モンテッラ監督の“愛弟子”で、今夏にスペイン代表にも選出されたスソはリーグ戦13試合で5ゴール4アシストと獅子奮迅の働きを見せている。しかし、24歳のレフティーを除くとパフォーマンスが上がらない選手も少なくなく、本田を“ベンチ要員”としたモンテッラ監督の退陣が早ければ、本田残留の可能性はあったかもしれないと見ている。

「メキシコリーグはイタリアではあまり追われていないが、出場機会があったほうがいい。ミランでプレーできないなら、移籍したのは正解だったと思う」

 多くのイタリア人は、“パチューカ本田”を知らないという。しかし、サッカー選手にとってはピッチでのプレーが最重要――ヴィンチ記者は本田のメキシコ挑戦を支持していた。

倉石千種●文 text by Chigusa Kuraishi

最終更新:2017/11/29(水) 21:32
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