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1.4東京ドーム前哨戦の果てに……。IWGP王者オカダ・カズチカの焦り。

12/8(金) 8:01配信

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 IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカにとって内藤哲也との1.4東京ドーム大会に向けた連日の前哨戦は、なにか煮え切らないものがあった。

 タッグマッチや6人タッグマッチ、あるいは10人タッグマッチなどという様々なスタイルでの前哨戦は、タイトル戦の価値観とは離れているように感じられた。

 勝っても負けても、一夜が明ければまたすぐに次がやって来るというわけで、余韻を味わうというよりは、逆に面倒くさいようなストレスが積み上げられる環境でもあった。

 それは「オレはあせっているんだよ」というオカダの言葉に表れていた。

 もちろん、内藤の「あっせんなよ」に対するオカダ流の言葉のやり取りではあるのだが、内藤にいいようにかき回されているという実感が、この言葉を引き出したともとれる。

最近、徐々にオカダのペースになってきた!?

 新日本プロレスは「ワールドタッグリーグ」シリーズを開催中だが、オカダも内藤もそれにはエントリーはされず、ひたすらドームへの前哨戦を続けている。

 前哨戦は言い換えれば、1.4へのキャンペーンだ。

 このシリーズの前半戦は内藤にいいようにあしらわれていたオカダだったが、ここにきて、オカダがひっくり返しに出た印象だ。挑戦者の内藤ペースから、流れは王者オカダの手の内に少し入ってきたように感じる。

 そのターニングポイントは11月30日の後楽園ホールだった。

 この夜の前哨戦は6人タッグマッチだったが、最初に仕掛けたのはオカダだった。いきなり、内藤をジャーマンスープレックスで投げ捨てた。王者としてじっくり構えているオカダというスタイルからは、驚きに近い奇襲であった。

古くて新しい技、変形のスリーパーホールド。

 試合の終盤で、カットに入ったオカダはロープ際で内藤をしっかり捕らえるとグラウンドで絞め続けた。

 ボディシザーズで内藤を逃さないようにして、内藤の腕を絡めての変形スリーパーホールドだ。

 リング内で試合の決着がついてもオカダは内藤を放そうとしなかった。あまりの苦しさに内藤はタップのしぐさを見せた。

 記録には残らないが、オカダの完勝だった。

 “コブラホールド”

 オカダがこのタイミングで放った新しい技だった。

 一般的には“コブラクラッチ”とも呼ばれるスリーパーホールドを原型とした技自体は、呼び方や角度は違っても、使い手は多い。古くは坂口征二やアメリカのマッドドッグ・バションが使っていたし、天山広吉の“アナコンダ・バイス”もその変形だった。

 オカダはそのコブラクラッチにボディシザーズをプラスしたことになる。

 フィニッシュは何があっても“レインメーカー”にこだわっていたオカダに変化が表れてきた証拠だ。

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最終更新:12/8(金) 8:01
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