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場の空気を読みすぎる自分 「いい人」をやめるには?

2017/12/11(月) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 「学生の頃からおとなしい性格で、自己主張が苦手。職場でもいつも場の空気を読んで意見を言ったり、ふるまったりしているので、気疲れしてしまうことがある。そんな自分を変えるにはどうしたらいいだろう」。これは化粧品メーカーに勤務するWさん(36歳)の悩みです。解決の方法を帝京平成大学現代ライフ学部教授の渡部卓さんに伺いました。

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 日本には、伝統的に集団の「和」を大切にする文化が根付いています。相手の意をさりげなく読み取って、先回りして対応する「おもてなし」などもその象徴といえるでしょう。

 しかし、近年は社会でも企業でもダイバーシティが推進され、変化の時代を迎えています。海外では自分の意見を主張するのは当たり前のことで、時に議論を戦わせながらも、理解や信頼を深めていきます。そうした文化が日本でも知られるようになったことで、自己主張ができなかったり、周囲に合わせたりすることをよしとしない風潮も生まれています。アドラー心理学を紹介した『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健 著、ダイヤモンド社)が100万部を超えるベストセラーとなったのも、相談者のように、いつも周囲に気を使ってしまう「『いい人』をやめたい」と考える人が多い表れかもしれません。

■「空気を読める自分」を肯定してみる

 場の空気を読み取って、その時々で適切な発言や行動ができることは長所といえます。そのようなさりげない気遣いをしてくれる人がいることで、職場の雰囲気が和やかになり、気持ちよく仕事に取り組めている人もいることでしょう。まずは「空気を読んでしまう自分」と否定するのではなく、「空気を読める自分」と肯定してみてください。

 このような相談を受けたときにそう伝えると、それだけで「無理に自分を変えようとしなくてもいいんだ」と安心される方もいます。そう思えたなら、今の自分の長所を伸ばしていけばいいと思います。

 ただし、場の空気を読みすぎて、自分の意思や感情を抑え込んでばかりいると、気疲れして、ストレスもたまります。それがいつしか鬱積して、怒りとなって突然爆発してしまったり、うつ状態を引き起こしたりすることもあります。

 ですから、場の空気を読むことで気疲れする、「本当はこう思っているのに……」「こうしたいのに……」という葛藤があるなど、ストレスの自覚があり、「苦しい」と感じるときは、対処していくことも必要です。

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最終更新:2017/12/11(月) 7:47
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