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うつの一因は鉄欠乏と糖質過多の食生活 爪状態を要チェック

2017/12/12(火) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 人がうつになるメカニズムは、いまだ充分に解明されておらず、栄養学的な面でもいろいろな影響因子が考えられると、医療法人山口病院・精神科部長の奥平智之さんは言う。

「セロトニン(不安うつに関与)・ドパミン(喜びに関与)・ノルアドレナリン(やる気に関与)などの『脳内ホルモンのスムーズな産生不足』、脳や全身の細胞内で栄養分からエネルギーを生み出す『ミトコンドリアでのエネルギー産生不足)』が挙げられます。これらに共通したキーワードが“鉄欠乏”です。

 脳内ホルモンの材料はアミノ酸(たんぱく質)、細胞のエネルギー源はたんぱく質、脂質、糖質ですが、これらの材料があるだけではダメで、ホルモンやエネルギーに変換するための栄養素が必要なのです。その筆頭が鉄です」

 鉄が不足しているなら、レバーなどの肉を食べれば…と安易に考えがちだが、そう簡単ではなさそうだ。

◆鉄の不足

「鉄欠乏になる要因は大きく2つあります。生理のある女性は基本的に鉄が不足しがちです。特に中高年は、生理や出産で鉄を失ってきた年月が長いことや、子宮筋腫や子宮内膜症に伴い月経量が増えることが原因で、鉄欠乏になりやすいのです。

 そして食事からの鉄の摂取不足。鉄は肉・魚に多く含まれますが、小食の高齢者や女性はご飯や麺類などの糖質を中心に食べ、鉄を含むおかずが不足する傾向にあります。

◆炎症による鉄の利用障害

 鉄は体にとって重要な働きをする半面、血液中に入った細菌も鉄で増殖するため、体内に炎症が起こると、体は感染したと勘違いし、生体防御反応で血液中に鉄を流さないようにします。そのため、腸から吸収しなくなったり、鉄を必要な場所に運んだりするのをやめてしまいます。この状態では鉄を摂っても吸収できず利用もできなくなります。

 炎症は風邪や皮膚炎、関節炎、骨折はもちろん、メタボ、脂肪肝、糖尿病、がんなどの多くの内臓疾患で起き、どこに炎症があっても鉄が使えなくなります」

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最終更新:2017/12/12(火) 7:40
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