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「伝わる英語」を身につけるヒントは「捨てる力」にあり!

2017/12/12(火) 12:10配信

@DIME

 英語学習あるあるで、「TOEICで800点を超えても英会話ができない」というのがある。それに当てはまる人の多くは、「次回は900点以上をとれば、なんとか話せるのでは」と考えて、猛勉強にいそしむ…

【写真】「伝わる英語」を身につけるヒントは「捨てる力」にあり!

 こうしたアプローチでは、ずっと英語を話せないままで終わると言うのは、「捨てる英語スクール」講師の青木ゆか先生。語彙力をつけても、とっさの時にそれが出てこなかったり、正しい表現はただ一つと思い込んでいるうちは、なかなか英会話力は上達しないのだという。

 むしろ、「捨てる力」を身につけたほうが、英会話はうまくなるとも。例えば「完璧は捨てる」。テキストで表現を完璧に暗記して、いざ表現を使う場面が到来しても、思い出せずに沈黙という経験が、青木先生が英会話習得の駆け出しの頃にはよくあったという。青木先生は、「それよりも、英語ペラペラの日本人が実際に話をしているときに使っている『言い換える力』に「へぇ!!」「ほぉ!!」と感嘆の声を上げたときのほうが、よっぽど吸収していた」と著書の『ずるいえいご』で語っている。

 要するに、定型的なフレーズを詰め込んで、そのまま使おうとするのではなく、自分の知っている単語の範囲内で伝えたい内容を言い換える……つまり、「自分で紡ぎ出す力」を養ったほうが、ずっと有効だという。

 『ずるいえいご』では、その能力をアップさせる4大柱を提示しているが、どれも「捨てる」ことがキーワードとなっている。さて、何を捨てればよいのだろうか?

■「8割捨てる」

 例えば、「今日、ランチで焼肉定食を食べたんだ」と英語で言いたいとき。

 「焼肉定食は英語でなんて言うんだっけ」とか、焼肉定食の持つこってりしたニュアンスをどう伝えるか悩むのでなく、

 I had beef for lunch.(ランチで牛肉を食べた)

 と、言いたい内容の8割くらいそぎ落として、残る2割の本質的な部分を伝えてしまう。

 青木先生によれば、「2割で話しても8割伝わる」そうで、「伝えたい内容の100%を英語にしたい」と悩んで何も話さないよりも、ざっくり2割でまず話すことを基準にするようアドバイスする。

■「大人語を捨てる」

 一説によれば、アメリカ人の大人の語彙数は、5万語程度という。一方で日本の高校生が、真面目に英語を習って覚える語彙数は約2000語。

 しかし、アメリカ人の5歳児は1000語程度の語彙しか覚えていないのに、子供同士や親たちと割と意思疎通ははかれている。この語彙数は、日本の中学生の習う語彙数とほぼ一緒。つまり、「中学校レベルの英語力があれば、もう英語は話せてしまうのです!」と青木先生。

 「ポイントは『大人的』な日本語を、『大人的』な英語に変換しようとしないこと。つまり、大人語を捨てて…子供語に変換することです」

 例えば、「賛成多数」という大人語を言いたいけれど、ぱっと単語が出てこない。そんなときは子供語を使い、

 Most people said yes.

 などと表現してしまう。これも出てこなかったら、「本質の2割」で、

 A lot of people said yes.

 でもよし。

 青木先生は、「子供に質問されたら、何と考えるか。子供の語彙しか持っていないとしたら、どうやって話すか考えてみましょう」と、発想の転換を促す。

■「直訳を捨てる」

 3つめの柱として青木先生が挙げるのが、「直訳に固執しないこと」。直訳にこだわると、例えば「キリン」を英語で何というか分からないと、何も言えなくなってしまう。これを回避するコツは、表現したいモノを頭の中で映像化し、どこかしら英語にできないかを探すことだという。

 「キリン」であれば、頭の中でキリンを思い浮かべ、英語にしやすいところを言ってみる。

 A tall animal(背が高い動物で)
 Long neck(首が長くて)
 Yellow(黄色)

 というかんじで言えば、相手は「giraffeのことかな?」と受け答えしてくれ、その後へと会話がつながる。

■「抽象語を捨てる」

 「弱音を吐く」とか「ひきこもる」のような抽象的な言い回しを、英語でどう表現するか分からない場合、青木先生は「抽象語は捨て、出来事・事実・経験ベースで話してみてください」とアドバイスする。

 「弱音を吐く」については、具体的にどんな「弱音を吐いたのか」→「もう学校に行きたくない」と言ったのであれば、こちらを英語にしてしまう→ I said, “I don’t want to go to school anymore.”

 「ひきこもる」も同じく、「学校に行かず一日中部屋にいた」と具体化する→ I was in my room doing nothing all day long, and didn’t go to school.

 これで、「弱音を吐く」とか「ひきこもる」という抽象的な意味合いを相手に伝えることができる。

 『ずるいえいご』の後半では、4大柱を駆使する実践編として「一目置く」、「息があう」など、とっさには英語にしづらい表現をどう料理するか、模範例が多数収録されている。最速で伝わる英語を会得したい方は、読んでみられたし。

著者:青木ゆか先生
イラスト:ほしのゆみさん

文/鈴木拓也

@DIME編集部

最終更新:2017/12/12(火) 12:10
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