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貴乃花のモンゴル力士との交際禁止が諸悪の根源 --- 八幡 和郎

2017/12/13(水) 17:11配信

アゴラ

日馬富士の暴行事件の現場の状況はだんだん明らかになっているが、そこに至る経緯はどうもよく分からない。

そんな中で気になるのは、貴ノ岩が負け越したあと錦糸町の『カラオケBARウランバートル』という店で、負け越しが決まった後に憂さを晴らしの大酒を飲み、“俺はナイラ(星の売買まで含むのかいわゆる無気力相撲まで含むのか分からないが)はやらない”などと、ほかのモンゴル力士とのサークルに入っていないので、負け越したのだと愚痴っていたのがほかのモンゴル力士たちの耳に入って、それも説教される原因になったというのだ。

このことを貴乃花サイドの人は、八百長の証拠のようにいうが、おかしな話である。当たり前のことだが、八百長で星を譲ったから負け越したというなら分かるが、負け越しの原因が八百長をしなかったなどということはありえない。

過去5場所の貴ノ岩の成績を見ると、11勝4敗(このとき白鵬に勝った)、6勝9敗、5勝7敗、6勝9敗、8勝7敗であって、具体的な取り組みを見ても、八百長をしなかったから何か特別に不都合なことがあったわけでもない。大関などへの昇進とか、優勝をかけての大一番があったわけでもない。

だとすれば、貴ノ岩の不満は、自分のふがいなさを棚においてうさを寂しさを紛らわすための戯れ言ではないか。

私は貴ノ岩は寂しかったのだと思う。相撲という厳しい世界に入って、ほかのモンゴル人力士は、しばしば集まって先輩たちにアドバイスを求めたり励ましてもらったりしているはずだ。そういうサークルに自分は親方から参加を禁止されれば、不満は募るし、精神的にもよろしいはずがない。仲良くやっているほかのモンゴル力士がうらやましさから出た繰り言だったようにも見える。

私は、そもそも、外国人力士に対して、親方が同国人力士との付き合いを禁じるというのがひどい人権侵害だと思う。企業のなかでも同窓会もあるし、同県人会もある。それに出るななどという権利は上司にない。

とくに外国人にとっては、とても大事な機会だ。そもそも日本人は同胞と日本人会などつくるのが大好きである。

貴ノ岩が荒れた酒を飲むようになるのも無理のないところであって(そういう会がないのならまだしもあるのに参加できないのは辛い)、その責任は貴乃花親方にある。また、貴乃花部屋では、女将さんが部屋に住んでいないが、普通の部屋なら女将さんがおっかさんとして精神安定剤になっているのに、その機能が欠けていると言うこともある。

それから、貴ノ岩が泥酔してモンゴル人力士の八百長を臭わすようなことを口走っていたとしたら、(根も葉もない話であろうがなかろうが)、どこの企業でも同業者間でもただではすまない。それなりの根拠があって内々に告発するならそれこそ貴乃花親方が得意のマスコミへのリークなど駆使して、上手にやってくれるはずで、やけ酒を呑んでこともあろうことかモンゴル人のたまり場で言う話ではあるまい。そのあたり、親方の監督不行届でもあろう。

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最終更新:2017/12/13(水) 17:11
アゴラ

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