ここから本文です

iPhoneユーザーが苛立つ「速度制限」の正体

2017/12/25(月) 18:30配信

東洋経済オンライン

 「iPhone旧機種の動作速度が遅くなっているのではないか」ーー。ユーザーの間で持ち上がった噂は、ベンチマークソフトを手がける企業によって検証されただけでなく、12月20日にはアップル自身もそのことを認めるに至った。いったいその意図は何だったのだろうか。また我々にとって、どれだけの影響があるのか。

■古いiPhoneは、なぜ性能を制限されるのか? 

 アップルは2017年1月に配信を開始した「iOS 10.2.1」から、一定条件下でプロセッサの性能を制限する機能を導入したことを認めた。メディア各社に対して送った書簡の中で、その仕組みと理由について次のように触れている。

 iPhoneに搭載されているリチウムイオンバッテリーは、常に同じ性能を発揮するわけではなく、気温が低い環境やバッテリー充電が十分でない場合、あるいは長年使うことによるバッテリーの経年劣化によって、十分な電力を供給できなくなるという。

 そうした環境下で、大量の電力需要、すなわちプロセッサに最大限の負荷がかかる処理を行おうとすると、電子部品を保護するためにデバイスが突然シャットダウンする恐れがある。アップルは、頻繁にシャットダウンすることは、顧客体験全体の低下を招き、またデバイスの寿命に影響すると判断。そのためiOSに、プロセッサの性能を引き下げて大量の電力需要を発生させない仕組みを取り入れたのだという。

 アップルによると、前述のiOS 10.2.1から、iPhone 6シリーズ、iPhone 6sシリーズ、iPhone SEの各機種に対して、この機能を採用した。また、iOS 11.2以降では、iPhone 7に対しても、プロセッサの性能引き下げ機能の適用を拡大したことを認めた。

 将来的に、前述以外の製品にもこの機能の拡大を計画しているという。つまり、2018年の後半からは、iPhone 8シリーズやiPhone Xでも、こうしたプロセッサの性能引き下げ機能が有効化される可能性があることを示している。

1/6ページ

最終更新:2017/12/25(月) 20:49
東洋経済オンライン

東洋経済オンラインの前後の記事