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マナー講師に聞く! 年末年始の“意外と知らない”マナーとしきたり

2017/12/27(水) 17:06配信

オトナンサー

 2017年も残りわずかとなりました。お正月に向けて準備に大忙しの人、そろそろ準備を始める人も多いことと思いますが、新しい年を迎えるにあたっては、心に留めておきたい意外な注意点やマナーがあります。来るべき2018年を素晴らしい年とするために、ここでその一部をマスターしましょう。

 オトナンサー編集部では、心をカタチにするマナーの専門家として国内外における著書70冊以上、テレビなどの各種メディアに出演し、NHK大河ドラマや映画などのマナー監修を通して多くの俳優や女優にもマナー指導を行うマナーコンサルタント・西出ひろ子さんに聞きました。

「苦松」「苦立」「苦餅」とは?

Q.お正月を迎える準備をする上で、あまり知られていない注意点は何でしょうか。

西出さん「お正月は、その年の豊穣を司る『年神様』をお迎えします。年神様をお迎えするにあたり、まずはその場所を清浄にするために大掃除をするとよいでしょう。そして、一般的には門松を立てたり、しめ縄を飾ったり、おせち料理や鏡餅を準備したりします。ここで注意しなければならないのは、12月29日は『9=苦』ということから、門松を立てたり、鏡餅を飾る準備をしたりしない方がよい、とされていることです。これは『苦松(待つ)』『苦立(たて)』『苦餅(持ち)』といい、不吉なことが連想されるからです。また、12月31日は『一夜飾り』となるためNGです。門松は、年神様が降りて来てくださる際の目印、しめ縄は神聖な場所であることを伝える目印となります。マナーとは、相手の立場に立ち、相手に失礼のないように、心地良い時間と空間をご用意することで喜んでもらうと同時に、それを提供した人も心地良くなり、双方が幸せになること。この場合は、年神様への誠意や礼儀を欠かないための配慮がそれにあたります。とはいえ、慌ただしい年末のこと。28日までに準備ができない場合は30日に行ってもよいでしょう」

Q.その他、年神様に対するマナーがあれば教えてください。

西出さん「地方や地域、それぞれのご家庭でさまざまな考え方や諸説はあると思いますが、年神様に失礼のないように、そして自身のためにも、自分を清浄にすることはマナーの一つと言えるでしょう。たとえば、12月31日のうちにお風呂に入って身体を清めておき、1月1日の朝風呂は控える。これは、年神様は元旦(1月1日の朝)にお越しくださるため、『神様を水で流してしまわないように』といういわれによるものです。おせち料理を準備しておくのも『水仕事をしなくて済むように』との意味につながります。そして、年越しそばを食べることも自分の清浄につながります。一般的に、そばは細く長く伸びることから『寿命が延びる』『末長く繁栄する』などと縁起を担う意味があり、『福そば』『運生そば』『寿命そば』などと呼ばれていますが、その他の麺類よりも切れやすいとも言われるので『一年の悪縁を切る』という意味もあるようです」

Q.最後に、お正月を迎えるにあたっての心構えを。

西出さん「今まで述べたことは『こうしなければならない』という決まり事ではありませんし、前述の通り、その地域やそれぞれのご家庭で、考え方ややり方が異なることも多々あります。その上で、これらを情報や知識の一つとして知っておき、それぞれ『無理なくできること』『しようと思うこと』を行えばよいのです。その中で、最低限行った方がよいことは、この一年に対する感謝と新年を迎えられることへの感謝、そして自分に関わる周囲の人々への感謝の気持ちを持つことです。また、反省すべき点があればそれを省みて、本人に直接おわびできない場合、まずは心の中だけでもおわびすることです。そうすることで一つ自分の中で区切りをつけることができ、心がスッキリするのではないでしょうか。そして新年を迎えると、年神様も喜ばれるのではないかと思います。最後に、自分自身にも『一年間よく頑張りました。お疲れ様でした。ありがとう』と感謝し、ねぎらって差し上げてください。そしてお互いに、来る年を良い年にしていきましょう」

オトナンサー編集部

最終更新:2017/12/27(水) 19:04
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