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これはモテじゃない「好きの搾取」にNOと言ってよし

2017/12/28(木) 5:00配信

日経ウーマンオンライン(日経ウーマン)

 2016年末のドラマ「逃げ恥」(「逃げるは恥だが役に立つ」)と、それに続く2017年始めのドラマ「タラレバ」(「東京タラレバ娘」)は、同じ結婚をテーマにしながらも、それぞれ日本の現代女子に異なるベクトルを提示しました。「新しい結婚観」というアクセルと、「でもいまだに私たちがとらわれて逃げられない恋愛観」というブレーキ。そして迎える2017年末、女子の意識はどう変わったのでしょう。

【関連画像】「モテ」と「かわいげ」、誰のためのもの? (C) PIXTA

●「モテなきゃ」「結婚しなきゃ」って、誰が決めたものだっけ?

 ここ数年異様な社会的関心を呼び続けた「婚活」と、その下地としての「モテ」。日本のメディアでこの二語を目にしない日はないほどでしたが、そんな「結婚しなきゃ」と「モテなきゃ」がなぜかセットになった、強迫観念的とも呼べるような社会の執着が、少しほどけてきたように感じます。

 というのも、例えばアラサー女子の皆さんなら、日々のルーティンのように朝急いで化粧をして「盛る」手をふと止めて、

「ここまで化粧って、しなきゃならないものだっけ?」

 と考え直したり、今季の新作コートを街でウインドーショッピングしながら

 「なんで私は、確実に寒さをしのいでくれるよりも、ちょっと防寒度に欠けてもかわいいとかフェミニンとか痩せて見える要素を求めてコートを物色することに、自分の貴重な人生の中からこんなに時間を費やしているんだろう?」

と、ふと冷静になったりして、

 「ちょっと待ってよ、『モテなきゃ』や『結婚しなきゃ』って、私が決めたものだっけ?」

 と考え至ってしまった人もいるからではないでしょうか。

あなたのそれ「モテてる」の? 「モテさせられてる」の?

 合コンなるものに出掛けて、あるいは職場で、かわいいでも気が利くでも何でも戦略的に「ふり」をしたことのある人、心の中でそっと手を挙げてください。

 その意図は、何でしたか。場や特定の人物のニーズを「忖度(そんたく)」したのではありませんでしたか。何ならもっと攻撃的に「こういうのが好きなんでしょ?」なんて、心でため息をつきながらやっていませんでしたか。

 今年大反響を呼んだ、コラムニスト酒井順子さんの「男尊女子」(集英社)でとうとう指摘されてしまった「男を立てておけば面倒がない」という、私たちの深層心理。どうやら、多くの日本の女子にはそれがインストールされているようです。

 言語的にも慣習的にもすっかりたたき込まれ染み込んで、日本国内にいると「そういうものだよね」と疑問を持ちません。ですからそれは、海外から日本人女性を見たときによりクリアに見えてきます。より他者に献身的でNOを言わず協調的というコミュニケーション傾向を持ち、家事労働は多く睡眠時間は短く自己犠牲的で、でも結果として収入は低く社会的地位も低い。

 以前、ヨーロッパ人男性と結婚した、日本人の私の目から見ても「かわいい」と思うアジア人女性が教えてくれました。

 「私の夫、いまだに元カノたちのことを褒めるから頭にきちゃう。彼は日本人女性が大好きなのよ。『日本人女性は優しいし、肌もキレイで若く見えてかわいい』って」

 なるほど~、だいぶ偏った選好があるようですが、「日本人専」というやつですね。優しい、肌がキレイ、若く見える、かわいい。まあ現実はともあれ、そんな夢見る日本人女性観とは、私たち個人の「人格」や「才能」を1ミリも評価してるわけじゃないというのがミソです。

 でも、日本国内にいる私たちは、胸に手を当ててみて、確かにそれを「モテ」だと思っているフシはありませんか? より御しやすく、幼くあることが、対・男性であろうと女性であろうと社会であろうと、人の好意を買うための条件だと、どこかに刻み込まれていませんか?

 あなたの「モテ」は、誰のための「モテ」なのか? その「モテ」は、一見あなたのためになるもののように見えて、あなたを侵食していくものではありませんか?

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