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目だし帽、出場3人、唯一完走、観衆50人… 川内優輝、「-17度の世界記録」の舞台裏

1/4(木) 7:34配信

THE ANSWER

フルマラソン出場3人の極寒レース、世界最多76度目の「サブ20」達成で米話題

 陸上の男子マラソン・川内優輝(埼玉県庁)が1日、米ボストンで行われた「マーシュフィールド・ニューイヤーズデイ・マラソン」に出場し、2時間18分59秒をマーク。気温-17度という極寒レースで自身76度目の2時間20分切りで世界最多記録を樹立した。米メディアによれば、フルマラソンに出場したのはわずか3人で、完走したのは川内のみ。過酷な舞台裏で前人未踏の大記録は生まれた。

【画像】全身タイツ&目だし帽で世界記録! 地元メディア「Boston Marathon JH」が公開した川内の“異様ないで立ち”で力走する一枚

 表情が覗くのは、目と鼻のみ。顔をすっぽりと覆った“目だし帽”で、川内は歴史的瞬間を迎えた。史上最多となる76度目の「サブ20」(2時間20分切り)を達成。米国人の男性ランナーの記録を塗り替え、マラソン界に「Yuki Kawauchi」の名前を刻んだ。

 過酷な闘いだった。舞台となったボストンは1月は平均気温が氷点下5度ともいわれる寒冷の都市。しかし、新年を迎えたばかりのこの日、米誌「スポーツイラストレイテッド」によれば、気温-17度に及んだという。息をするだけでも肺に痛みが走りそうだ。

 そんな中、蛍光オレンジの長袖ウェアに「4100」のゼッケンをつけ、黒の長袖パンツに手袋、そして“目だし帽”で力走した姿を、地元メディアは画像付きで紹介。注目を浴びる中で42.195キロを走り抜いた。

出場3人でリタイア2人、陸上競技場に待っていたのは50人の観衆とクラブメンバ

 米ニューイングランドのランニング専門誌「ニューイングランド・ランナー」によれば、大会のフルマラソンに出場したのはわずか3人。しかも、残り2人は途中棄権し、完走したのは川内のみだったという。

 記事では「フルマラソン登録者のうち、2人が残酷な条件でリタイアする中、1人のランナーがショーを披露した。まさにショーだった」と称賛。最後に陸上競技場に待っていたのは、50人の観衆とクラブメンバーだったことも紹介している。

「今日、出せたものとは思えなかった。これまでたくさんのマラソンを走ってきて、天気に関して比べるのは難しいけど、一つだけ言えるのは、歴代のマラソンの中で最も寒かったということ。南極マラソンに向けていいトレーニングになりました」

 レース後、こう語ったという川内。日本が世界に誇る“最強の市民ランナー”は、極寒のボストンの空気を切り裂く力走を演じ、マラソン界に金字塔を打ち立てた。

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

最終更新:1/4(木) 7:45
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