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病魔に怯える32歳被災女性、人恋しさで街コンに行き騙され妊娠の地獄(上)

1/6(土) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

 年末のテレビなどを通して、近年大きな災害に見舞われた被災地の方々が「当たり前の日常を取り戻したい」と祈りを込める健気な姿を見かけます。心身ともに疲弊し切って限界ぎりぎり。何とか平常心を保っている被災者を「食い物」にする輩は残念ながら、いまだに後を絶たないのが現状です。(露木行政書士事務所代表 露木幸彦、名前はすべて仮名)

● 熊本地震で被災 軽度の脳梗塞に

 昨年の大みそかはどのように過ごされましたか?私が除夜の鐘の音とともに思い出したのは、今回の相談者である谷美鈴さん(32歳、会社員)の存在。美鈴さんは約2年前の熊本地震の被災者で、地震発生時、亡き両親が残してくれた戸建て住宅に1人で暮らしていました。水道管が壊れ、建物は傾き、外壁は崩れたせいで雨風をしのぐことはできず、日常生活を送るのもままならない惨状でした。美鈴さんは避難所生活を余儀なくされ、そこから会社への道のりは車で片道1時間。長引く避難所生活によって身体への負担がピークに達し、軽度の脳梗塞を発症しそのまま入院しました。

 5ヵ月のリハビリを経て、何とか職場復帰を果たしたものの、再発のリスクを抱えながら今までのように働くことは難しく、年収は450万円から300万円へ激減してしまったそうです。

 自宅修繕は、地震保険や市や国から助成金が支給されたものの、一度傾いた建物を元に戻すには多額の費用が必要だったそうです。美鈴さんは300万円の持ち出しを余儀なくされました。たびたび襲ってくる余震、次第に減少していく貯金の残高、そして病気の再発の可能性……。

 「毎日のように不安で仕方がありませんでした」

 美鈴さんは当時の心境を振り返ります。心理的、金銭的そして健康的な心配をたった1人で抱え込む日々。そんな矢先、熊本駅近くで行われた街コンに参加しました。街コンとは婚活業者と商店街の飲食店が企画するイベント。結婚を望む男女が集まり、格安で飲食を楽しみカップリングを行うという趣旨で、「コン=コンパ」です。

● 街コンで知り合った 都内在住、年収900万円の男性

 美鈴さんはただただ我慢を続ける日々のせいで人恋しかったのでしょうか、隣で支えてくれる男性の存在を本能的に欲するのも無理はありません。どのような魂胆の男たちが参加しているのか、美鈴さんは露とも知らず、軽い気持ちで街コンへ参加し、それをきっかけに地獄へ転落していったのです。

 街コンで知り合ったのは林健太(30歳)。彼いわく熊本大学を首席で卒業し、都内の外資系コンサルティングファームに勤めており、所属の部署では一番優秀だと評価されていたそう。年収は900万円で都内にマンションを持っているといい、「まわりは馬鹿ばかり!仕事ができなすぎるのが嫌になって辞めるんだ!!」と豪語し、現在は有給を消化中。いったん地元の熊本に戻っていたところで街コンに参加したという経緯です。

 彼の国立大学という学歴は輝かしく、外資系企業という勤務先も煌びやかで、何より900万円という高収入は魅力的。高級そうなジャケットに仕立ての良いYシャツ姿でした。

 「彼のことが魅力的に映って付き合い始めたんです」

 美鈴さんは彼の外面に惹かれたようですが、2ヵ月も経たないうちに彼の子を身ごもっていることが分かったといい、どうやら避妊が不十分だったようです。美鈴さんが彼にこのことを伝えると、少し驚いた様子を見せたのですが、それでも「良かったじゃないか。結婚して一緒に育てよう」と言ってくれたので美鈴さんは安心しました。ところが「でも言わななきゃいけないことがあるんだ」と前置きした上で、彼は懺悔をし始めたのです。

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