ここから本文です

「遅すぎた」21歳での海外挑戦 ハリルの“秘密兵器”加藤恒平が痛感「勇気だけじゃ足りない」

1/22(月) 18:20配信

Football ZONE web

【直撃インタビュー|後編】東欧を渡り歩く“雑草魂”の男、「海外移籍」の持論を語る

 ドイツの名門ハンブルガーSVでプレーする20歳のMF伊藤達哉や、昨夏にオランダ1部フローニンゲンへ渡った19歳のMF堂安律など日本の若手選手が欧州で躍動している。

【一覧】海外日本人プレーヤー40人「2017-18最新推定市場価格ランキング」

 彼らに続き、21歳にして日本代表のレギュラーに定着したMF井手口陽介も、ガンバ大阪からイングランド2部リーズ・ユナイテッドへ完全移籍。すぐにスペイン2部クルトゥラル・レオネサに期限付き移籍され、現地時間21日のオサスナ戦でデビューした。

 井手口は6月に開幕するロシア・ワールドカップ(W杯)での活躍が期待される一人だが、本大会まであと半年という時期に出場機会を失うリスクを犯してでも海外移籍を選択。かねてから“できるだけ早く海外で”という強い意志を公にしていた。

 こうした20歳前後で海外移籍を決断する選手が増えるなか、立命館大学在学中の2010年に21歳でアルゼンチンへ渡った加藤恒平(PFCベロエ・スタラ・ザゴラ)は、自身の体験を基に「(海外移籍が)21歳ではすごく遅い」と話す。

「僕が21歳でアルゼンチンに行った時、例えば20歳の選手でもすでに3チームぐらい渡り歩いている選手がいました。アルゼンチンの国内だけでも3クラブ目だよっていう選手がいたりして。早い段階でプロの厳しい世界に飛び込み、そこで生きていく力とか、生き抜いていく力を持っていた。アルゼンチンで生き残るって、すごく大変なことですからね」

“覚悟”がなければ海外での成功はない

 試合に勝たなければお金がもらえず、家族も養えない。そうしたアルゼンチンの厳しい環境で過ごすなかで、「15、6歳の頃からそういう世界にいる選手を見ていたら、21歳はすごく遅いなと感じました」と危機感を覚えた。まだ10代の若者たちが、ピッチの上で命を削るようにして高みを目指す姿に加藤は猛烈な刺激を受けたという。

 そこから実際に海外へ飛び出した加藤はモンテネグロ、ポーランド、ブルガリアと渡り歩き、欧州でのプレーは今年で5季目を迎えた。「特に育成年代で代表に入っている選手は、自分と同じ世代の選手がプレミアリーグなどでプレーしているのを見て、もっと若いうちに(海外に)出ないといけないというのを自然と肌で感じているんじゃないかなと思います」と、日本の若手に意識の変化が訪れていると感じ取った。

 ならば……と、加藤には海外に出る上での心構えを聞いた。環境や文化の異なる場所での挑戦は、どれだけ実力があろうと、どれだけ高い意識を持っていようと“覚悟”がなければ成功はないと、言葉に力を込める。

「特に海外の場合、言い訳なんていろいろと見つけられるんです。サッカーって自分以外に21人の選手がピッチにいるし、審判や監督もいる。ピッチ状況や天候もそうです。食事が合わない、監督が分かってくれないとも言うことができます。でも、言い訳を探してしまったら、そこで成長は止まると思っています。そういう時にこそ、自分をしっかり見つめ直して、『試合に出られないのはなんでだろう』って自分と向き合います。

 極端な話、(リオネル・)メッシだったらどこのクラブでも出られるじゃないですか。それはなんでかといえば、もちろん誰よりも上手いし結果を出しているから。単純に自分が下手だから出られないだけなのに、それを環境のせいにするのは違う。そうなったら結局、努力するしかないんですよ。

 勇気を持って海外に行くことはすごく大事です。でも、勇気を持って行くだけだったら途中で帰ってしまう選手が多い。僕が海外に行く時に一番大事にしていたのは、プロとしてやっていくという覚悟。それがないと厳しい。自分がその仕事で食っていくとなった時には、勇気だけじゃ足りないんですよね」

1/2ページ

最終更新:1/22(月) 21:32
Football ZONE web

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Football ZONE web

fangate株式会社

日本代表や欧州各国リーグなど、国内外のサッカー情報を毎日更新