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埼玉製防具をMLB選手70人が愛用する理由

1/24(水) 6:00配信

東洋経済オンライン

■超一流のカノやスタントンも使う

 2月に入ると、日米プロ野球のキャンプがスタートする。日本は2月1日から12球団一斉にキャンプに入り、米国大リーグ(MLB)は2月半ばから投手・野手に分かれてキャンプを行う。今年は“二刀流”大谷翔平選手のMLB挑戦や、注目ルーキーの清宮幸太郎選手(北海道日本ハムファイターズ)など話題も豊富だ。キャンプの様子や、大物選手の動向を多くのメディアが報道している。

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 一方、選手を支える野球用品について報じられることは少ない。その野球用品に「ベルガード」というメーカーがある。業界内では、特に捕手が着けるマスク、プロテクター、レガースや、打者が手足につけるアームガード、フットガードといった「防具」に定評があるが、一般の知名度は低い。前身の会社から80年を超える歴史を持つが、本社は埼玉県越谷市の“町工場”で、従業員はわずか4人だ。

 そんなベルガードが近年、大きな注目を集めている。MLBの有名選手がこぞってベルガード製の防具を愛用するのだ。その中には、通算300本塁打を達成したロビンソン・カノ選手(シアトル・マリナーズ)や、昨季59本塁打で本塁打王と打点王に輝き、ニューヨーク・ヤンキースに移籍したジャンカルロ・スタントン選手といった超大物もいる。

 なぜ、従業員4人の町工場にMLB一流選手からのオファーが殺到するのか。ベルガードファクトリージャパン社長の永井和人氏は次のように話す。

 「当社の野球用品は、主力商品である防具のほか、グローブ・ミットが中心です。バットやスパイクなども手掛けますが、大手メーカーのように幅広く扱わず、自社の得意分野に注力します。製作では徹底して丁寧な仕事を心掛けており、それがMLB選手にも好評なようです。現在約70人の選手が愛用し、9球団の4番打者(経験者)も使っています」

 防具はすべて日本製で、国内の職人が手づくりで製作する。たとえばレガース(すね当て)の製作では、各箇所を熟練職人がミシンで縫い合わせてつくる。「当社の強みは『メイド・イン・ジャパンのクラフトマンシップ』です」(永井氏)を実践する作業だ。

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