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「若者の海外離れ」主張したい観光庁、そのご都合主義的分析

1/29(月) 16:00配信

NEWS ポストセブン

「若者の○○離れ」といえば、ネットニュースでは定番の人気テーマだ。○○にはクルマ、パソコン、タバコ、果物、外出など様々なものが当てはめられてきた。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、観光庁が「若者の海外旅行離れ」を食い止めるために取り組んでいる様々な施策について論考、解説する。

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 ネットがざわめく「若者の○○離れ」の新顔が登場した。観光庁が「若者の海外旅行離れ」を食い止めるための有識者検討会を作り、対策を練るのだという。若者の海外旅行離れの理由は時事通信が報じたところでは「若者がショッピングセンターや温浴施設など近場で休日を過ごす傾向にあることや、スマートフォンのゲームなど室内での趣味が増えたことなど」だ。「スマホゲーム」部分を「プレイステーション」に替えれば20年前でも通じるロジックである。

 そして、どれだけこの現象が進んだかの数字を見ると、この検討会の無意味さが露見される。

〈1996年の日本人の出国者数は1669万人で、うち20代は463万人。2016年は全体が1712万人とほぼ横ばいだが、20代は39%減の282万人〉

 181万人も減った! と勝ち誇ってはいるが、1996年の20代である1967~1976年生まれが1953万人いて、2016年の20代である1987~1996年生まれは1238万人。海外旅行に行った経験のある20代の割合は1996年が23.7%で、2016年が22.8%。そこまで下がっていないのである。

 しかも、2000年以降、G7各国で名目賃金が上がり続ける中、日本だけは横ばいかつ唯一のデフレ国でもある。発展途上国はともかく、物価の高い先進国に行くには日本の若者は相対的にキツい状況にある中、よくぞ0.9%減でとどまったと考えた方がいいだろう。

 2015年末、イタリアに行った時は当時42歳の私でさえ、物価の高さにビビった。何しろ、2人でレストランに行き、各自ビール(小瓶)2本を飲み、サラダ、肉料理、パスタでも1皿ずつ頼めば1万円するのだ。日本であれば、これは5000円だろう。

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