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元広島・梵英心、オファーを待ち続け練習を継続中。 「ここ4、5年で状態はMAX。いつでも全力でいける」

2/2(金) 12:32配信

広島アスリートマガジン

 2月1日、プロ野球は春季キャンプがスタートした。そんな中、昨季オフ出場機会を求めて自由契約の道を選んだ元広島・梵英心内野手(37)は、1人黙々と練習を継続しながら、オファーを待ち続ける日々を過ごしている。

「今までのオフの中でも一番濃い練習ができています。休む時間が少ないですし、短時間でできるのはメリット。他の選手と一緒に練習できる環境がないのは、もちろん不便な部分があります。でも、サポートしてくれる人が少しでもいれば、全てが整わなくても練習はできます」。

 11月中は球団施設である大野練習場で練習をこなしたが、球団施設を使用できなくなった12月以降は広島市内を拠点にトレーニングを続けた。例年、年明けは今季から背番号6を受け継ぐ安部友裕らと共にグアムや沖縄で自主トレを行ってきたが、今回は単独での練習を選んだ。「誘われましたが、今回は一緒に行こうと思いませんでした。どうなるか分かりませんし、みんなを振り回す訳にもいかないので」。後輩たちを気遣い、単独練習の継続を決めた。

 寒さが一層厳しくなった1月中旬、1週間ほど沖縄を拠点に練習をこなした。この時期、暖かい沖縄で自主トレをこなす選手は多い。それだけに体を追い込むには最適の場所だった。ノック、ティー打撃、マシンを相手とした打撃、ランニング、ダッシュ、体幹、ウエートトレーニング。梵は例年にないほど、自らを追い込み続けた。

「沖縄での練習初日、誰もいない真っさらなグラウンドに入った瞬間、何とも言えない高揚感がありました。改めて『野球が好きなんだな』と再認識しましたよね。沖縄に来たことを無駄にしたくないですし、ましてや一人だから自分にプレッシャーを感じながら練習をやっています。他に誰か選手がいればどこかで休憩したくなることもあります。こういう環境で今までやったことがなかったので、自分のことに集中しないといけないというのは今まで以上にあります。追い込める環境はできています」。

 オファーを待ち沖縄で汗を流す頃、同じくこのオフ他球団での現役続行を目指していた同学年の松坂大輔が中日入りを決めた。「『松坂世代』の松坂だから気になります。高校生の頃から彼はスターで、僕の中でも憧れの選手ですから。一人のファンとしても頑張ってほしいです。でも、応援ばかりしている場合ではありません」。『松坂世代』の一人である梵はプロ入り以来、松坂をはじめ多くの同学年の選手から刺激を受けて成長を遂げてきた。その気持ちは今でも変わらない。

 2月に入っても、所属先が決まらず苦しい状況が続く。しかし「ここ4、5年で状態はMAX。走れるし、投げられるし、守れます。今テストがあったとしても、いつでも全力でいける」。自身の体調に一切の不安はなく、気持ちも切れていない。むしろ、この苦しい状況になったからこそ、気づかされたこともたくさんあった。かつて新人王、盗塁王、ゴールデン・グラブ賞を獲得した37歳はプロ13年目のシーズンを目指し、静かにオファーを待ち続ける。

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