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NEC、事業縮小続き人員削減「4度目」の必然

2/2(金) 6:00配信

東洋経済オンライン

 NECの苦戦が長引いている。売り上げを半減させるほど不採算事業の切り離しを続けても、利益水準は落ちこむいっぽう。1月30日に発表した2020年度までの中期計画でも、成長戦略より人員削減などの構造改革に重点が置かれており、厳しい内情が鮮明だった。

【図】明暗分かれたNECと富士通の利益推移

 「既存事業の下がるスピードがものすごく速かった」。これまでを振り返って、新野隆社長はそう唇をかんだ。既存事業の中で特に落ち込みが大きいのが、通信インフラなどを担うテレコム事業だ。2014年度までは利益率8%を超え、600億円以上の利益をもたらす収益事業だったが、国内通信基地局向けの需要が一服。2016年度の営業利益は195億円まで縮小した。

 結局、2016年4月に発表した中期計画は見直しを余儀なくされ、新たに発表されたのが今回の計画だった。2020年度の目標として掲げた売上高3兆円、営業利益1500億円は、実は前回と同じ。結局、達成目標を2年後ろ倒しにしただけになった。しかも収益改善の中身は、600億円を人件費削減などの構造改革で達成し、事業成長は300億円にすぎない。リストラ頼みの中期計画なのだ。

■縮小に次ぐ縮小の歴史

 今世紀に入ってからのNECは、縮小に次ぐ縮小の歴史だった。2001年3月期に売上高5.4兆円、営業利益1851億円あった企業規模は、主要事業を次々切り離すことで、2016年度末には売上高2.6兆円とほぼ半減、利益も500億円を下回ってしまった。

 この間に失ったものを整理すれば、かつて世界一を誇った半導体は2010年に旧ルネサステクノロジと統合し持分化し、2013年に非持分化、2017年には保有株のほとんどを売却してしまった。

 また、PC98シリーズで国内首位を走ったパソコンも2011年に中国のレノボに持分の大半を売却。NTTドコモ向けに強く2004年までこちらも国内首位だった携帯電話も、2010年にカシオと日立の合弁であるNECカシオモバイルコミュニケーションズに移行、2016年に解散させている。インターネットの黎明期からプロバイダー事業で成長を図った「ビッグローブ」は2014年に売却、現在はKDDIの傘下となっている。

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