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「あなたをじわじわ消耗させる人」賢い距離の取り方は

2/8(木) 5:00配信

日経ウーマンオンライン(日経ウーマン)

 SNSを見てモヤモヤ、他者から言われた言葉に必要以上に傷つく。仕事が予定通りに進まなくてイライラ――世の中も自分も「不寛容」だと感じていませんか。心理カウンセラーの下園壮太さんが、自分を追い込まずに寛容力を育てていくコツを教えてくれます。5回目は、イライラさん、グチグチさんなど職場で「困った人」に接し、疲れてしまったときの乗り切り方をお伝えします。

【関連画像】ゆっくり距離をとって。離れても、大丈夫だから (C) PIXTA

●イライラしている人に困っていない?

 じわじわと慢性的にストレスを加えてくる「困った人」はあなたの周りにいませんか? 直接、自分に危害を加えてくるわけではないけれど、その人に会った後はなぜかぐったり疲れてしまう、というような人間関係に心当たりがある人も少なくないでしょう。

 そんな「困った人」の中でも今回は、「イライラさん」「グチグチさん」の2タイプについてお話ししましょう。

 1タイプ目は、「イライラさん」。

 イライラさんは、例えるなら、 第3回「優秀な人ほど間違えている? 感情の『下げ方』」で紹介した「赤コンピューター」状態がデフォルトになっているようなタイプの人です。

 私のところにカウンセリングに来た人が、話の流れで、「職場に、いつもイライラしたり、ため息をついたり、大声で誰かの悪口を言ったりしている人がいます。本人も困っていると思うからなんとかしてあげたいと思うのだけど、どう声をかけたらいいんですかね」とおっしゃいました。

 私が「なるほど、そうおっしゃっているあなたが一番困っているのかもしれませんね」と言うと、その方はハッとしていました。

イライラさんは、そばにいる人を消耗させる

 イライラさんがそばにいると、それだけであなたのエネルギーは消耗しています。 第2回「『余裕がある人が羨ましい』と感じたときの心の調整法」の冒頭でお話しした、「原始人だったら……」であなたの心を捉えてみると、それがよく分かります。

 人の感情は、すべて目的を持っています。特に、イライラ=怒りは、「危険があるから警戒しろ、身を守るためにすぐ反撃しろ、威嚇しろ」という明確な目的を持つ、最も緊迫した、攻撃的な感情です。怒っている原始人の近くにいる人は、その攻撃のとばっちりをいつ受けるかわかりません。ですから、こちらもつねに緊張して対応をしなければなりません。

 イライラさんは本質的に「何をするか分からない人」ですから、いくら理性で「この人の怒りと私とは関係ない!」と思っていようと、そばにいるだけでなんとなく不安でそわそわしてしまい、エネルギーを消耗していくのです。

 さらに、イライラさんを助けたいと思っても、その思いは空振りすることが多いのです。

 なぜなら、怒り心頭のイライラさんは、その人の意見に完全に同意するような意見以外は、受け付けないからです。

 中途半端に「その気持ちも分かるよ。でもね……」という対応をすると「全然分かってくれない!」と逆ギレされかねない。

 つまり、とても視野が狭くなっている赤コンピューターの状態の相手に、青コンピューターのあなたの答えは、受け取ってもらえないのです。あなたがいろいろと考えて力になろうとすればするほど、赤コンピューターは、真っ赤に、かつ、頑なになってしまう。話し相手になるたびにあなたは無力感を感じるでしょう。

 だからこそ、あなたがこれ以上消耗しないためには、イライラさんから「離れる」ことが必要です。

 できるだけ距離を取れば、そのイライラを見たり、感じたりしなくて済むからです。

 もちろん、そのイライラさんの感情レベルを落とすプロであるのが、カウンセラーです。

 カウンセラーは相手をサポートすることが仕事ですから、がっつりと話を聞いた後、「そうなんですね。そのような状況だと、相手と戦わなければいけないのですね。でも、消耗していませんか? まずは休みましょう」とお話をする。そして実際に休息を取ることができると、赤コンピューターが青コンピューターに変わり、イライラさんも「あれ? それほど大変な状況じゃなかったかも」と言い出すのです。

 とはいえ、カウンセラーの私でも、もしクライアントがあまりにも私を攻撃してくるようであれば「ごめんなさい。残念だけど僕はあなたをサポートできない」と笑顔で距離を取るでしょう。

 一番良くないのは、攻撃を受けながらも相手をサポートし続け、自分自身のエネルギーを使い果たしてしまうこと。それは、結局「サポートの形をした我慢大会」になってしまいます。そうなる前に、例えば身近なイライラさんなら、その方が席に戻ってきそうなタイミングでこちらが食事に行く、外出する仕事を増やす、など物理的に接する時間を減らしてみるのも一つの方法でしょう。

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