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西武・秋山翔吾「書かれたら営業妨害、でも話します」という打撃理論

2/10(土) 8:21配信

webスポルティーバ

 シーズンオフに出演するテレビのバラエティ番組(TBS系列『ジョブチューン』など)でその”素顔”が徐々に知られてきたように、2017年のパ・リーグ首位打者&最多安打に輝いた秋山翔吾(西武ライオンズ)は独特で愛すべきキャラクターだ。

【写真】「空振りばかりの子豚ちゃん」山川穂高

「超」がつくほどのド真面目で、試合後に室内練習場へ直行して打ち込むことも珍しくない。練習の虫であるだけでなく、ホームランを打った後は決まって「長打の誘惑に負けると大振りになりがちで、不調にハマる一歩目になる」というようなことを口にし、自身の手綱を強く引き締めるストイックさを兼ね備える。

 2017年6月上旬から中旬、いつもの1番ではなく3番で起用された際、辻発彦監督の「打順を気にせずやってほしい」というコメントを報道陣から伝えられると、「メンタルの弱い僕にたぶん、気を遣ってくれているんじゃないですか」と返したように、自虐的でもある。常に客観的な視点を持ち、自分自身を冷静に見つめている裏返しだ。

 その内面をひと言で表せば、究極的なマイナス思考――。失敗を恐れるからその前兆に気づき、対策を立てようと行動する。だからこそ、大卒1年目の2011年に110試合の出場で打率.232だったところから、プロ入り7年の歳月をかけて球界屈指の安打製造機になることができたのだろう。

「大きい当たりを狙うためではなく、しっかりコンタクトするために、今日はよりゆったりタイミングを取ろうと思いました。不思議なものですね。力を入れて振れば飛ぶというものでもないと、今年感じるところがあります」

 そう悦(えつ)に入ったのは、2017年8月3日の楽天戦で初回、安樂智大(あんらく・ともひろ)から先頭打者本塁打をバックスクリーン左に放ったときのことだ。同シーズン、キャリアハイを大きく更新する25本塁打を記録した一因はここにある。

「コンパクトに振ってあれだけセンターに飛ぶのは理想では?」

 記者にそう聞かれた秋山の返答が、実に彼らしいものだった。細かいニュアンスの差を正した直後、いつものように自分の手綱を握り締めた。

「コンパクトに振っているかどうかはわからないです。小さく振ることがコンパクトではないし。しっかりタイミングを取って、振り出しのときに大振りにならないような形がバッターとしては理想です。これがコンパクト、コンパクトと言っていると、フォームが小さくなったり、タイミングの取り方が小さくなって差し込まれたりするのはよくあること。今日はある意味、逆のことをやったという感じです」

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