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ヘリ墜落はまたある!? 元陸自第4対戦車ヘリ隊長が“予言”〈週刊朝日〉

2/14(水) 7:00配信

AERA dot.

 陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプターが2月5日、佐賀県神埼市で墜落し、自衛官2人が死亡した事故。民家へ直撃したことから、不安が高まっている。

 今回の事故では、AH64Dが離陸直後に管制官と交信をし、その5分後に墜落。交信で異常があるとは伝えてなかったという。

 陸自で第4対戦車ヘリコプター隊長を務めた経験のある軍民ヘリコプター評論家の奥出阜義(あつよし)さんは、原因についてこう推察する。

「墜落の映像を見ると、メインローター(主回転翼)が吹っ飛んだ可能性が高い。ヘリが飛ぶ仕組みは、竹とんぼのようなもの。羽根が一つでも落ちれば下に落ちます。メインローターが吹っ飛んでしまうと、パイロットはどうしようもない」

 主回転翼は、回転軸や羽根、羽根を軸に固定するメインローターヘッドなど複数の部品で構成。整備や部品に問題はなかったのか。

「当然ダブルチェック、トリプルチェックをしたとは思う。しかし、ヘリの整備は、100点満点中99点でもダメ。常に100点が求められる。99点の整備であれば、パイロットにとっては0点になりかねない」(奥出氏)

 報道によると、墜落したヘリは、吹っ飛んだとみられる主回転翼の羽根の根元部分に、メインローターヘッドの一部が残っており、この部品が破損した可能性が指摘されている。部品は交換したばかりだった。

「新しい部品には未知数の部分がある。材質的に壊れやすいのかどうかなど、その部品に対する経験値がないから、使用にはリスクがともなう」(同)

 奥出氏によると、そもそもヘリは固定翼航空機と比べ、数倍の部品の点数や種類があり、複雑な動きをする乗り物だという。そう考えると、頭上を飛ぶヘリへの印象も変わってくる。

 この半年を振り返れば、自衛隊や米軍のヘリの事故が頻発している。2017年12月には、沖縄県の普天間第二小学校の運動場に、上空を飛ぶ米軍ヘリから窓が落下。17年10月には沖縄県東村高江で米軍の大型ヘリが不時着し、炎上した。同じく10月に、静岡県浜松沖で航空自衛隊の救難ヘリが墜落して自衛官3人が死亡。民間ヘリも含めれば、17年11月、群馬県上野村で墜落して4人が死亡した。

「われわれの世界では『飛行機事故は連鎖する』といわれています。ジンクスのようなものだが、実態としてそういう傾向があるのも事実なんですよ」(同)

 ヘリには「神の乗り物」というニックネームがついているとか。近いうちにまた事故が起こるかは、神のみぞ知る、ことのようだ。(本誌・大塚淳史)

※週刊朝日  2018年2月23日号

最終更新:2/14(水) 7:00
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