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思わず二度見してしまう、米スピードスケート代表ユニフォームの秘密

2/22(木) 17:34配信

ニューズウィーク日本版

競技よりも注目されてしまったユニフォームに、ネットがざわつく

いよいよ佳境のピョンチャン(平昌)オリンピック。オリンピックでは毎回、世界最高峰のアスリートの競演はもちろんだが、「妙なデザイン」で話題を呼ぶユニフォームの数々も見逃せない。そして今回も、もちろん現れた。スピードスケートのアメリカ代表ユニフォームが話題となっている。

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アメリカと言えば、開会式で選手団が着用した入場行進用公式ユニフォームのパーカーは独自の電熱ヒーターを装備するなど、技術を駆使した高品質なアイテムで知られる。デザインを手掛けたのは、アメリカを代表するブランドのラルフ・ローレンで、見た目も機能性も贅沢なつくりだ。

なんでココがこんなに強調されてるの?

そんななかで密かに注目されているのが、アンダーアーマーが提供した、スピードスケートのアメリカ代表ユニフォームだ。しかしそれは「おしゃれ」だからではない。一見すると、疑問符が浮かびそうなユニークなデザインなのだ。

上から目線を降ろそう。どうしても股間のグレーで楕円形に色抜きされた部分に目が行く。さらにその中心のクロッチ(股布)部分は黒くなっている。色のコントラストを織り交ぜたデザインの結果なのだろうか。そうだとしても、意味深な場所を選んでいる。米ヤフーニュースス・ポーツは、「ファッショナブルなデザイン」とジョークを交じえ報じている。ちなみに、男女共通でこのデザインだ。

SNSでは「クロッチがなぜそんなに強調されているんだ?」や「アメリカのオリンピック委員会は、スピードスケーターの恥ずかしいユニフォームを承認したのだから解雇だ」「このユニフォームをデザインした人は、コメディアンか変態、それか両方だ」などの投稿が溢れている。

アンダーアーマーの説明を読もう

ここで、ユニフォームをデザインしたスポーツ衣料品大手アンダーアーマーからの説明が出回った。スレート誌の記事によると、2013年に開かれた国際大会でも、アメリカチームは似たデザインのユニフォームで参加していた。

このときは股下から内もものあたりがグレーで抜かれ、股間にかかってはいなかったので今回のように叩かれることはなく、ユニフォームの機能性に注目した分析がなされている。

同誌によると、ユニフォームはアンダーアーマーとロッキード・マーチンが共同で開発したもので、内ももに配されたグレーの部分の正体は、「アーマーグライド(ArmourGlide)」という独自の素材。摩擦を最大65%までカットする非常に滑らかな素材だという。太ももの摩擦を抑えることで、スピードを上げる効果が期待できるうえ、怪我の防止にも役立つそうで、「氷上のバットマン」スーツと呼ばれていた。

しかし、それでもなぜ一部だけ色が違うのか突っ込まれていた。黒でもいいのではないか、と。当時のアンダーアーマーの責任者、ケビン・ヘイリーはワシントン・ポスト紙にこう語っている。「これは普段着でもないしパーティーに着ていくためのものでもない」。約4年の時を経て、さらにグレーの配色部分の一部がより強調されてデザインし直されているのは確かだが、なぜそうなったか、その真相は闇の中だ。

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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