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カーリング女子。マナーを知らぬ韓国ファンが、逆に日本の勝利を呼ぶ

2/23(金) 8:20配信

webスポルティーバ

 平昌五輪カーリング女子。日本代表のロコ・ソラーレ北見(以下、LS北見)がメダル確定をかけ、いよいよ地元・韓国との準決勝に臨む。

【写真】平昌で戦うカーリング女子日本代表フォトギャラリー

 韓国代表のE.Kimとは今季これまで、チーム単位のツアー戦、代表戦を合わせて5回対戦した。結果は、1勝4敗と負け越している。ワールドカーリングツアーのランキングでも、E.Kimが21位で、24位のチーム藤澤(LS北見)を上回っている。

 それでも、今回の平昌五輪ラウンドロビン(総当たりの予選リーグ)では、日本代表のLS北見が第9エンドに続いてラストエンドまでスティール(※先攻のチームが点を取ること)を奪って勝利。8勝1敗で首位通過の韓国代表E.Kimに唯一の土をつけた。

 具体的に韓国がどんなカーリングをしてくるかと言えば、今回の五輪では難しいアイスということもあり、フロントエンドからセオリーどおりに石を散らし、堅実なゲームをしてくる印象だ。

 日本としては、クリーンなエンドにさせないように、シート内に石を貯めて混雑したハウスを作り、常にプレッシャーをかけ続けたい。

 戦術と並んで、ポイントとなるのはメンタル面だ。

 韓国は冬季五輪初開催ということもあって、地元観客の大半がカーリングの詳しいルールを知らない。そのため、対戦相手を慮(おもんばか)るカーリングの基本的なマナーを無視して、相手のミスに対しても大喜びしてくる。

 ただその点は、日本もラウンドロビンで経験済み。吉田知那美などは、「逆に清々しかった」とコメントしていたほどなので、心配はいらないだろう。

 むしろ、それが日本にとって、追い風になるかもしれない。

 ラウンドロビンで日本が韓国を破った翌2月16日発行の現地スポーツ紙『スポーツソウル』には韓国のサード、キム・ギョンエのこんなコメントが載っていた。

「日本戦のときは、何がなんでも勝たないといけないという思いで無理なショットが出た」

 ここまで、日本のショット率は全員が80%を割っていて、チームの平均が75%。一方、韓国は全員が80%前後のショット率を誇り、チームの平均も79%と、日本よりも上だ。

 しかし、ラウンドロビンの日韓戦に限ると、韓国のセカンドからスキップまでの3選手のショット率は60%台。著しくショットの精度を落としている。

 日本を意識するあまりか、普段以上に気持ちがたかぶって、体に力が入りすぎてしまうのかもしれない。

 やはり、どのスポーツにおいても日韓戦は特別、という意識があるのだろう。しかも、メダルのかかった準決勝ということになれば、熱狂の度合いは間違いなく跳ね上がる。会場には「テーハミング!」の大合唱が響き渡り、その中で平常心を保てないのは、逆に韓国チームとなる可能性は十分にある。

 運命の準決勝は、2月23日の夜20時05分開始。

 ラウンドロビン4位の日本は1位の韓国に挑む立場ゆえ、先攻でゲームを始めることになる。まずは、リードの吉田夕梨花がしっかりとドローを投げて、アイスの情報を集めつつ、韓国にじわりじわりと重圧をかけていきたい。

竹田聡一郎●取材・文 text by Takeda Soichiro

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