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移住者9割! 都内の世界自然遺産の島  小笠原諸島・父島の魅力【1】

3/2(金) 18:02配信

オーヴォ

 記憶に残る旅、何度もリピートしたい旅先と言ったら、どこをイメージするだろうか? 東京都に属する世界自然遺産の小笠原諸島・父島は、人口約2,000人。島民の8~9割が本土からの移住者だ。一度小笠原を訪れた人が、その大自然に魅かれて再訪を繰り返し、旅人から移住者へとなっていくようだ。

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 今年6月、小笠原諸島がアメリカから日本に返還されて50周年という大きな節目を迎える。今年はさまざまな記念イベントが予定されるなか、2月上旬に、小笠原諸島・父島を訪れた。人々を魅了する小笠原のアクティビティを紹介したい。

――父島観光の目玉、充実のアクティビティ
 初めて父島を訪れた人の多くは、雄大な自然にまず圧倒される。手つかずの自然や同島でしか出会えない動植物に触れ合えるアクティビティが充実しており、非日常体験を通して地球や生命の神秘を感じることができるだろう。
 アクティビティは海と陸に二分される。海で楽しむアクティビティは、ホエールウオッチング、ドルフィンスイム、南島上陸、シーカヤック、スタンドアップパドルボート、釣り、ダイビングなど。そして、陸では、小笠原固有の動植物を観察する森・山歩きツアーや戦跡ツアー、小笠原の星を観察するスターウオッチング、夜行性動物を観察するナイトツアー、ウミガメ教室、農園体験などが楽しめる。

――冬の父島の醍醐味、ザトウクジラのホエールウオッチング
 小笠原諸島には、ザトウクジラが11月頃から現れ、2~4月上旬にかけて見ごろを迎える。その数は500頭から1000頭とも言われ、小笠原諸島はザトウクジラの出産、子育ての海になっているという。冬から春にかけての海のアクティビティの目玉が、ザトウクジラのホエールウオッチングだ。体長13メートル前後で体重は30~40トンの巨体が、父島に訪れる人たちを「ブリーチ」と呼ばれるダイナミックなジャンプと水しぶきで出迎えてくれる。ザトウクジラを目当てに訪れる人も多いそうだ。

 ツアーに参加した当日は、ザトウクジラの親子が仲良く泳ぐ姿や、大きなヒレで水面を叩く姿などを見ることができた。繰り返し行われるジャンプの後には、爆発音のような大きな音を伴う水しぶきが起きる。船上のウオッチャーからは、ジャンプの度に歓声が上がった。ちなみに、5~11月ごろに現れるマッコウクジラは、ザトウクジラと対照的で、潜水艦のように静かに泳ぐという。

 ホエールウオッチングは、迫力を間近で感じられるツアー船をお勧めしたいが、船が苦手という人はウェザーステーションなどの展望台でも潮吹きやジャンプを観察することができる。

――野生のイルカと泳ぐドルフィンスイム


 小笠原近海には、ハシナガイルカ、ミナミハンドウイルカなどが生息している。ドルフィンスイムの対象は、好奇心旺盛で人慣れしているミナミハンドウイルカだ。ツアーに参加した当日も、ツアー船が数百メートル沖合いのポイントに到着するとすぐにイルカたちが船に寄ってきたので、早速、海中に入ってイルカたちとスイムを楽しむことができた。しばらくするとイルカは移動するため、イルカに合わせて船を移動する。スイムを終えて船に戻った参加者たちは、野生のイルカを目の前に感動しきりな様子だった。

 船からイルカのそばまで泳ぐ距離は、せいぜい20メートル前後だが、泳ぎに自信のない人は、船上からのウォッチングも可能だ。また、子連れで参加したい場合は、小学1年生ぐらいでも、25m程度を泳ぐ力があれば、ドルフィンスイムにチャレンジ可能だ(要ライフジャケット)。子連れの場合は、一日ではなく半日設定のコースや、子ども料金を設定している船会社のツアーを選べば、無理なくお得にドルフィンスイムが楽しめるだろう。

 小笠原諸島は亜熱帯気候とはいえ2月の海水温はまだ冷たい。スイムを長くたのしみたい場合はセミドライスーツや船上での防寒具の用意をお勧めしたい。

――南島上陸

 父島最南端にある「南島」は、人気の絶景スポット。多くの固有種が生息し、海鳥やウミガメの産卵地にもなっている無人島だ。自然保護のため、ガイドが同行し、ルールを守っての散策が義務付けられている。また1日100人まで、利用時間は2時間という上陸の制限もあるほか、11月から3カ月間は、植生回復のため上陸が禁止されている。
 ツアー船での上陸は「船から南島の岸壁に上陸する方法」と「船から泳いで扇池の白浜に上陸する方法」がある。楽園のような扇池で泳いだり、アドベンチャー気分を味わったりしたい人には、“船から泳いで上陸”がお勧めだ。

 南島上陸後は、白い砂浜と透き通った水面が特徴の「扇池」、「鮫池」と呼ばれる入り江、汽水(きすい・淡水と海水の混ざった状態の水)の「陰陽池」などのスポットが散策できる。海の1日ツアーの多くは「ドルフィンスイム」「ホエールウオッチング」「南島上陸」「兄島海域公園シュノーケリング」がセットになっている。世界自然遺産の海を目の当たりにすれば、来島の際の24時間にわたる船旅の疲れや船酔いも忘れてしまうほどの感動を味わえるだろう。

 尚、島からは、貝殻や砂など全てのものが持ち出し禁止となっているので注意したい。

――小笠原諸島とは
 小笠原諸島は東京から南に約1000キロの距離にある、30あまりの島々からなる東京都の孤島群。大陸と一度も陸続きになったことがない海洋島のため、植物、昆虫、陸産貝類など多くの固有種が生息・育成していることから“東洋のガラパゴス”と称されている。2011年6月には国内4番目となるユネスコ世界自然遺産へ登録。また今年は、小笠原諸島返還50周年を迎え、6月の返還祭、返還50周年記念式典・祝賀パレードを中心にさまざまな記念イベントが開催予定。記念切手の発売(6月)や小笠原諸島返還50周年記念コインの販売も予定(今秋)している。

 アクティビティの内容や最新の空き状況などは小笠原村観光協会のホームページで確認をするか、父島大村地区にある小笠原村観光協会に行って相談を。また、小笠原村観光局のホームページ(https://www.visitogasawara.com/)には小笠原の美しい動画やより詳しい記事もあるのでのぞいてみると良いだろう。

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最終更新:3/19(月) 19:04
オーヴォ