ここから本文です

プレミアリーグの“恐竜たち”はなぜ滅びない?『失敗監督』が求められ続ける理由

3/6(火) 19:10配信

footballista

ロイホジドン、アラダザウルス、ジュラシックパーデュー…生き延びてきた歴史は偉大です

文 田島 大


 今から3年前、選手のコンディション調整をめぐり“恐竜”と揶揄(やゆ)されたイングランド代表監督こそ、9月上旬からクリスタルパレスの指揮を任された、御年70歳のロイ・ホジソンである。同氏に続き、同じく元代表監督のサム・アラーダイスと、これがプレミア5クラブ目となるアラン・パーデューも現場に復帰した。

 カタールのTV局で「英国人監督は二流扱いを受けている」と、外国人指導者との格差を憂えていたアラーダイス本人にとっては喜ばしい人事だが、3人ともイングランド人とはいえ平均年齢63歳である。

 では、なぜ老将が重宝されるのか。それは、ここ1年間で上記3人を雇ってきたクリスタルパレスを見れば明白だ。目の前の残留にしがみつく生活からの脱却を目指し、今季はクラブ史上2人目の外国人監督フランク・デ・ブールを招いてスタイルの刷新を図るも、わずか4試合で見切りをつけてホジソンに泣きついた。実は、上記3人のうち降格経験者はパーデュー(1回)だけ。結局、どのクラブもプレミア・バブル最盛期の放映権を求め、安心と信頼の残留実績に頼るのだ。

 恐竜の中でも最も生存力が強いのはエバートンの“アラダザウルス”だろう。引き継いだ戦力が、他2チームとは別次元にある。さらに優秀な右腕を2人(サミー・リーとクレイグ・シェイクスピア)も招へいし、彼らの活力注入でチームの蘇生に成功した。パレスの“ロイホジドン”は劇的な変化を求めずに冷静に対応している。前任者の難解な[3-4-3]からシンプルな[4-4-2]へ変更し、エースのザハを最前線で攻撃に専念させるなど、個の能力を引き出して浮上中だ。一方で絶滅の危機に瀕しているのが“ジュラシックパーデュー”である。もともと攻撃タレントが乏しいウェストブロミッチには、監督交代による一時的なブースト効果もない。それでも「私の歴代チームは得点力が売り」と豪語していた。

1/2ページ

最終更新:3/6(火) 19:25
footballista

記事提供社からのご案内(外部サイト)

月刊フットボリスタ

株式会社ソル・メディア

Issue 058
6月12日(火)発売

定価900円(税込)

[特集]
ワールドカップ開幕直前
32カ国の最終決断