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A級順位戦6人プレーオフ 将棋連盟手合課の一番長い日

3/13(火) 11:00配信

NEWS ポストセブン

 藤井聡太六段(15)の著しい活躍により話題に事欠かない棋界で、今度は前代未聞の“珍事”が起きた。3月2日、佐藤天彦名人(30)への挑戦権を賭けたリーグ戦「順位戦A級」最終局の結果、6勝で6人が並び、史上最多人数でのプレーオフが決まった。

「名人戦はA級棋士(今期は11人)以外は挑戦のチャンスがない仕組みです。そのため、挑戦権とA級残留がかかった最終局は“将棋界の一番長い日”と呼ばれ、数々のドラマが生まれてきましたが、これほどの激戦になったことはない」(将棋ライター・松本博文氏)

 問題は、他のタイトル戦などで“過密日程”なトップ棋士たちによる追加対局のスケジュールだ。調整は困難を極めた。最終局から2日後の3月4日、プレーオフ初戦の豊島将之八段(27)と久保利明王将(42)の対局が行なわれたが、この2人はその2日後にも王将戦第五局で対局している。

 さらに、10日に行なわれた豊島八段と佐藤康光九段(48)の2回戦からは勝者によって、その後の日程が変わるという綱渡りに。

「たとえば3回戦の日程は、勝者が豊島八段だった場合は12日、佐藤九段だったら13日、という段取りにした。そうしないと他の対局と日程が重なってしまうのです」(日本将棋連盟広報課)

 名人戦の開幕が4月11日に決まっていることから、ギリギリの調整になるのだ。

「プレーオフが6人に及ぶ可能性は理解していたが、現実になるとは対局日程を決める手合課も想定していなかった。順位戦最終局の日に結果が見えてきた段階でプレーオフの日程調整を始めた。翌日の発表に間に合わせる作業は困難を極めたというのが正直なところです」(同前)

 連盟の手合課にとっても“一番長い日”となった。

※週刊ポスト2018年3月23・30日号