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チェルシーは、どうやればバルサに勝てるか。戦術マニアの3人が考えた

3/13(火) 21:05配信

webスポルティーバ

蹴球最前線──ワールドフットボール観戦術── vol.12

 2017-2018シーズンの後半戦、各地で最高峰の戦いが繰り広げられる欧州各国のサッカーリーグ。この企画では、世界トップの魅力、そして観戦術を目利きたちが語り合います。

【写真】マンUvsセビージャ戦も議論する3人

 サッカーの試合実況で日本随一のキャリアを持つ倉敷保雄、サッカージャーナリスト、サッカー中継の解説者として長年フットボールシーンを取材し続ける中山淳、スペインでの取材経験を活かし、現地情報、試合分析に定評のある小澤一郎──。

 今回のテーマは、チャンピオンズリーグ(CL)、決勝トーナメントの注目カード、チェルシー対バルセロナのセカンドレグ。コンテ監督はどのような布陣を選ぶのか? メッシのコンディションは? 先発とフォーメーションはどうなるのか? 欧州サッカーを知り尽くす3人が語り合いました。

――続いて、1-1で終わったチェルシー対バルセロナの第1戦のレビューと第2戦(3月15日)のプレビューをしていただきたいと思います。チェルシーはホームのスタンフォード・ブリッジで惜しくも勝利を逃すことになりましたが、お三方はこのゲームにどんな印象を持ちましたか?

小澤 前回の座談会でこのカードをプレビューした時、僕はチェルシーが前掛かりにいけるところはいくだろうと予想しましたが、蓋を開けてみたらエデン・アザールを1トップにした実質5-4-1で粘り強くスペースを消してロングカウンターを狙うという意外なやり方でした。

 なぜ意外かというと、国内のラ・リーガにおいては今やバルサ相手にハイプレスなしの超守備戦術で挑むチームがないように、最初から自陣ゴール前にバスを置く守備戦術でバルサに挑んでも相手にはメッシがいるので90分間守りきるのは至難の業だからです。並のチームであればあれだけライン設定が低く、前線に1枚しか残っていなければカウンターが成立しないのですが、そこはさすがチェルシーでした。

 実際、チェルシーはウィリアンのシュートが2度ポストに当たるなど、もっとゴールが決まっていてもおかしくはありませんでした。バルサは、よく1失点だけで済んだというところでしょう。結果的に5-4-1での堅守速攻狙いが功を奏していましたし、アントニオ・コンテ監督が戦術的にバルサをうまくはめた試合だったと思います。

倉敷 セレソンとしてロシアワールドカップへ本登録されたウィリアンはモチベーションの高さを見せるように大活躍、ジョルディ・アルバの攻撃力まで消していましたね。ウィリアンがバルサに脅威を与え続けられた要因を小澤さんはどう分析しますか?

小澤 倉敷さんのおっしゃる通りモチベーションを含めたコンディションの良さは感じました。カウンター時に前に出ていくスピード、守備でハードワークできる運動量、そして何よりカットインドリブルからのパンチ力あるシュートはバルサにとって脅威でした。改めてウィリアンが再評価されたゲームになったのではないでしょうか。

倉敷 なるほど。ただウィリアンの存在こそ光っていましたが、アドバンテージを獲得すべきホームゲームでもチェルシーはそれほど得点を優先した戦術は取りませんでした。準備時間のなかったコンテは第1戦のプライオリティをどこに置いたのか。中山さんはどう見ていますか? 

中山 現在のチーム状況が大きく影響したのだと思います。前回の座談会でも触れましたが、ここにきてチェルシーは急激に調子を落としていて、コンテ自身の去就問題も囁かれています。そんな中、ホームとはいえ、バルサ相手に攻めたくても攻められる状況になかった、というのが実際のところではないでしょうか。

 コンテとしては、第1戦は勝ち点1でもいいので、アウェーゴールを与えずに手堅く戦うことを選択したと思います。それが先ほど小澤さんがおっしゃったロングカウンターをメインにした戦術になったのでしょう。ボールを奪ったらまずアザールに預けて、アザールが相手を2、3人引きつけてスペースを作って、そこをウィリアンが使うという、シンプルかつ実に効果的なやり方だったと思います。

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