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中世ドイツの謎の変形頭蓋骨、異民族の花嫁だった

3/15(木) 7:12配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

半世紀以上も専門家たちを悩ませてきたその正体がついに明らかに

 4世紀から7世紀の欧州では、ゲルマン系のゴート族やバンダル族がさかんに西へ移動していた。いわゆる「ゲルマン民族の大移動」だ。彼らは衰退するローマ帝国の領地に次々に侵入し、定住した。なかでもバイエルン人は、6世紀前後に現在のドイツ南部に移住した民族だが、その墓地から、この地方には珍しい細長く変形した女性の頭骨が見つかり、専門家らは半世紀以上も頭を悩ませてきた。

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 頭蓋を人為的に変形させるこうした風習は、当時の欧州ではいまのハンガリー周辺など、東方の一部でしか見られなかった。その先はフン族と呼ばれる屈強な民族連合体が支配していた。そして、彼らの埋葬地からは、女性の変形頭蓋が数多く見つかっている。その風習が、どのような経緯でドイツまで入り込んだのだろうか。

 フン族か、あるいは別の民族が頭蓋変形の技術を持ち込み、それを見たバイエルンの女性たちが真似たのではないかという説もある。だが、最新の研究により、この変形した頭骨がよその土地から移住してきた女性のものであることが明らかになり、3月12日付けの学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に論文が掲載された。

似ても似つかない顔の男と女

 論文を発表した研究チームは、5~6世紀のバイエルン人の墓地6カ所に埋葬されていた36人分の人骨のゲノムを解析した。そのうち26人が女性、10人が男性で、14人の女性の頭骨に頭蓋変形が施されていた。そのほか、ローマ兵士のものと思われる人骨や、より東のいまのクリミアとセルビアに埋葬され、やはり頭蓋変形が施された女性2人の人骨など、5人が分析対象に加えられた。

 頭蓋変形は、自然に起こったものではない。生まれてすぐから骨の形が決まる時期まで、赤ちゃんの頭部を注意深く締め付けて、形を固定させる。すると、その形を保ったまま成長するため、大人の頭も細長く伸びた形になる。見た目の美しさなのか、健康のためなのか、他の理由があるのか、目的は定かでない。

 研究者らは、人骨のDNAの一部を解析し、11人分に関しては全ゲノム配列を決定した。これらのデータから、外見、祖先の出身地、健康状態がわかる。

 その結果、男性たちは恐らく小さな集団に属する農民で、金髪に青い目を持ち、一様に似たような顔立ちをしていた。頭骨が変形していないか、わずかに変形しただけの女性の目と髪の色も同じだった。だが、頭骨が大きく変形した女性たちの多くは茶色い目に金髪か茶髪で、似ても似つかない顔だったことが明らかになった。

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