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欅坂46・平手友梨奈、自撮りTVが120万回再生を突破した理由 アイドルのネット活用に変化?

3/17(土) 10:01配信

リアルサウンド

 欅坂46のシングル『ガラスを割れ!』の特典映像「欅坂46 自撮りTV」の予告編が、3月3日にYouTubeにて公開され、メンバーの平手友梨奈の動画が再生回数120万回を超える大ヒットとなっている。動画の内容は、右腕に怪我をして活動を制限している平手友梨奈が、大好きなカワウソに会うためにカワウソカフェに行くというもの。溢れるような満面の笑みを浮かべる平手に、「てち(平手の愛称)が元気になってうれしい」「自撮りTVは神企画」といった絶賛のコメントが多数寄せられている。

 アイドルグループによるインターネットの活用は以前から活発だが、昨今ではジャニーズ事務所がジャニーズJr.のYouTube公式アカウントを設立するなど、これまでにない動画コンテンツの盛り上がりが目立つ。『僕たちとアイドルの時代』(星海社、2015年)や『僕たちのインターネット史』(亜紀書房、2017年、ばるぼらとの共著)などの著者であるライター・物語評論家のさやわか氏は、昨今のアイドルによる動画コンテンツの活用を「タレントそのものを見せることが重要になってきている」と分析している。

「アイドルをめぐるカルチャーやビジネスは、メディアや音楽とともに発展してきた歴史があります。かつては主に地上波への露出が最も重要なメディア活動で、それに伴ってCDなどのパッケージが売れるという流れがありましたが、昨今ではインターネットの登場により地上波が以前ほどの影響力を持たなくなり、CDも売れなくなりました。その後、音楽ビジネスはいかにしてライブにお客さんを呼ぶか、あるいはライブ会場でどれだけグッズを買ってもらうかという方向性にシフトし、パッケージよりも体験を売ることが重要だと指摘されるようになりました。

 しかし、現在の状況はそれよりももう一歩進み、音源でもなく、体験でもなく、タレント自身のパーソナリティーを見せる段階に来ているのだと考えています。これは極めてインターネット的な発想で、Twitterが普及した10年代以降のコミュニケーションのあり方が、アイドルビジネスにも深く浸透した結果だと言えるでしょう。その延長線上に、今回の『欅坂46 自撮りTV』もあります。

 2014年頃から、グラビアアイドルが自撮りをして、それをTwitterなどに投稿してファンを集めて、撮影会などでファンから直接収益を得るビジネスモデルが登場しましたが、それはまさにインターネット時代ならではの方法論です。この方法論では、海外ロケをしてプロのカメラマンに撮ってもらうより、よりパーソナリティーに近いものを見せていくことにこそ価値があります」

 アイドルによる公式の動画コンテンツも、本質的にはTwitterやInstagram、あるいはYouTuberの投稿と変わらず、パーソナルな部分を伝えていくことが重要だと氏は指摘する。加えて、「ドキュメンタリー性」と「ハプニング性」が、多くの人々を惹きつけるポイントになっているという。

「TwitterなどSNSの面白さは、常に情報が流れていくところにあって、だからこそリアルタイムで楽しめる『実況』は人気があります。そこでは何か特別に珍しいことをする必要はなく、個人がちょっと面白いことをするくらいが丁度良い。大事なのは、作られていないドキュメンタリー性と、なにが起こるかわからないハプニング性です。たとえば先日、稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾の3人がAbemaTVの『72時間ホンネテレビ』に出演し、大きな話題となりました。3人がインターネットTVに出るという話題性はもちろんありましたが、ドキュメンタリー性とハプニング性が非常に高かったことも、高視聴率を記録した要因だったのでは」

 今回の平手の動画も、怪我をして休んでいた彼女が無邪気な笑顔を見せるというドキュメンタリー性、動物を相手にするというハプニング性があったからこそ、大きな注目を集めたのかもしれない。

松田広宣

最終更新:3/17(土) 10:01
リアルサウンド