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若年性認知症になった人々の共通点――毎日同じような仕事の人は要注意

3/19(月) 9:00配信

週刊SPA!

「あの人の名前、なんだっけ?」「昨日の晩ご飯、何を食べたっけ?」「実家の郵便番号っていくつだっけ?」……。30~40代にもなると急激に進む記憶力の低下。「あれ」「それ」といった指示語で会話する頻度が増えるたびに、「もしかしてボケが始まっているかも」と不安になる読者も多いことだろう。

 菅原脳神経外科クリニックの医師、菅原道仁氏は次のように説明する。

「64歳以下で発症する認知症を『若年性認知症』と呼びます。認知症というと高齢者のイメージがありますが、64歳以下でも認知症になるケースが意外と多くあり、近年、若年性痴呆症(若年性認知症)が増加傾向にあります。また、認知症と診断されるには5つの診断基準がありますが、早期に適切な治療を行えるよう、すべてを満たさなくても『軽度認知障害』、いわば“認知症予備軍”と診断するケースも増えています」

◆認知症患者に共通する悪い生活習慣や性格とは?

 若年性認知症になった人には、行動などの点で共通点があるだろうか。若くして認知症と診断された人の家族や関係者ら188人に、「日常生活」「食事・飲酒」「仕事」についてのアンケートを実施し、若年性認知症になりやすい共通点を探った。「あてはまる」「ややあてはまる」との回答がもっとも多かったのは、「仕事にストレスを感じていた」で、188人中140人(74.5%)だった。また、「仕事への責任感が強かった、頑張り屋だった」も72.8%と高いのが特徴。

「認知症は、さまざまな原因で起こると言われています。近年、企業で長時間労働を強いられることが増え、睡眠不足が慢性化した結果、無気力のうつ状態になり、認知機能が低下することがあります。また、仕事のストレスからお酒を飲みすぎたり、食生活の乱れからビタミンB群の摂取が足りないと認知症にもなりやすくなります。現代は、若年性認知症のリスクが高い時代ともいえます」(ブレインケアクリニックの医師、今野裕之氏)

 また、「みんなに意見を合わせるタイプだった」も57.4%と、半数以上の人が回答。自分の意見は主張せず、人に合わせるストレスがたまりやすいタイプだったことが想像できる。

◆生活習慣病の予防が認知症予防にも繋がる

 続いて、顕著な傾向が表れたのが、「運動不足だった」(72.9%)、「夜更かしして、カップ麺などの夜食を食べることが多かった」(62.8%)といった不健全な生活習慣や、「味の濃い料理が好きだった」(72.8%)、「野菜をあまり食べていなかった」(68.7%)、「ジュース、アイスなどの甘い物が好きだった」(62.2%)、「好き嫌いが多かった」(61.2%)といった偏った食生活だ。

「若年性認知症でもっとも多い原因となる基礎疾患は、脳血管性認知症。これは脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など脳の血管の病気が原因で認知症が起こっているものです。つまり、若年性認知症の約4割を占める脳血管性認知症は、いわゆる『生活習慣病』が根本原因となっています」(菅原氏)

 では、脳血管性認知症のリスクを小さくするためには、どうすればいいのか?

「週1回まとめて運動するよりも、帰宅時には1駅前で降りて歩いて帰ったり、エスカレーターを使わず階段を上ったりと、30分くらいの短時間でいいので毎日体を動かしましょう。ほかにも、しっかり7時間程度の睡眠をとる。塩分や糖分を控え、バランスのいい食事を心がける。こういった規則正しく健全な生活習慣や食生活に改善することが重要です」(同)

 特に食事については、認知症の発症を抑える「保護因子」と呼ばれるものがわかっている。

「サバやサンマ、イワシなどの青魚に含まれているEPA、DHAや亜麻仁油、シソ油など『オメガ8系』と呼ばれる油は動脈硬化を予防し認知症を防ぐ効果があります。また、ビタミンC、Eは抗酸化物質と呼ばれ、脳血管のサビを防いでくれます。ビタミンCは柿、オレンジ、キウイ、グレープフルーツなど、ビタミンEはニラ、カボチャ、ほうれん草などに多く含まれています。カレーに入っているクルクミンや、コーヒーや緑茶でカフェインを取るのも効果的だといわれています」(同)

 糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を防ぐことが、結果的に認知症を予防することにも繋がるのだ。

 そして、脳にとってよくない習慣が「刺激の少なさ」だという。

「脳は基本的に“サボり魔”ですから、ラクをしようとする。毎日同じような仕事、一人でいる時間が多い、仕事が早めに終わったら早く帰ってくるといった無刺激な生活を送っていると、脳の認知機能が衰え、認知症になりやすくなります。いつも歩いている道ではなく、ルートを変えると運動にもなるし、新たな発見があり脳の刺激にもなります」(同)

 そして、「やはり」という結果になったのが、飲酒だ。「毎日のように晩酌する」「体調が悪いときでも飲む」「休日には朝や昼から飲む」という人は要注意だ。

 こうした生活習慣を続けると、病状は悪化の一途をたどる。「脳の認知機能が衰えていくと、自発性が失われていき、うつ状態のようになったり、寝たきりになり衰弱していきます」(同)

 認知症は明確な原因がわかっているものばかりではなく、治癒しないものも多い。だからこそ発症者に見られた共通点に気をつけ、発症予防と進行抑制に力を入れることが重要だ。

《認知症発症者に多い生活習慣》

・仕事にストレスを感じていた  74.5%

・毎日同じような仕事だった   73.4%

・運動不足だった        72.9%

・味の濃い料理が好きだった   72.3%

・仕事への責任感が強かった、頑張り屋だった 72.3%

・一人でいる時間が多かった   70.2%

・野菜をあまり食べていなかった 68.7%

・世の中の出来事・流行に無関心だった 62.8%

・夜更かしして、カップ麺などの夜食を食べることが多かった 62.8%

・ジュース、アイスなどの甘い物が好きだった 62.2%

・好き嫌いが多かった      61.2%

・毎日のように晩酌していた   60.6%

・朝食は取らないことが多かった 60.6%

・食べるのが早い        60.6%

・みんなに意見を合わせるタイプだった 57.4%

・仕事が早めに終わったら、早く帰ってくることが多かった 55.9%

・体調が悪いときでも飲んでいた 47.9%

・休日には朝や昼から飲むことが多かった 43.6%

撮影/佃 大平 アンケート/エコンテ

― 30代から始まる[若年性痴呆症になる人]のヤバい兆候 ―

日刊SPA!

最終更新:3/19(月) 9:00
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