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ジリ貧「テトラポッド」業界、反転攻勢なるか

3/21(水) 6:00配信

東洋経済オンライン

 「消波ブロック」と聞いてすぐさまピンとくる人は、建設業関係者か相当なコンクリート愛好家だろう。港や河川敷にごろごろ転がっている、三角形とも三角錐とも名状しがたい無骨なコンクリートの塊。一般的には「テトラポッド」の名で親しまれているが、これは最大手メーカーである不動テトラの商標で、正式名称は「消波ブロック」、あるいは平たい形のものと併せて「消波・根固ブロック」などと呼ばれる。

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■浜辺に大量のブロック

 3月中旬、茨城県沿岸部で大量の消波ブロックが造られていた。訪れた時点ですでに製造は佳境を迎え、独特の丸みを帯びた4脚のブロックが海水浴場にひしめき合う。「ここまで大規模な現場はなかなかない」。不動テトラ東京本店茨城営業所の横田健蔵所長が目を細めるのもうなずける。

 波がぶつかることで威力を減衰させるブロックは、防災や海岸浸食対策として港や浜辺に設置されている。ひとつひとつが重くサイズも大きいブロックは輸送コストがかさむため、工場ではなく現地生産が基本だ。

 ブロック会社の稼ぎ頭も、ブロックの製造・出荷ではなく、コンクリートを流し込む型枠のリース料となる。浜辺で造られているブロックの型枠は不動テトラの所有で、現場で製造するブロック1個につきいくら、という契約で地元の建設業者に貸し出されている。

 製造中のブロックは12トンモデル。身長170センチの横田所長にお願いして隣に立ってもらったが、その大きさに驚かされる。だが「これはまだまだ小さいほう。大きいブロックでは80トン級にもなる」(横田氏)。その場合は足場も必要で、ブロック1個の製造でも現場はちょっとした戸建て並みの規模になる。

 完成したブロックには識別番号が振られており、確認した中で最も大きい数字は224だった。ここの現場だけで、製造するブロックは1000個以上にものぼるという。ちなみに12トンモデルでは、型枠リース料や労務・資材費などを含めて1個10万円ほどだという。むろん個人販売はしていない。完成したブロックは、既存のブロックの上にクレーンで積み重ねられていく予定だ。

■もともとフランスで開発された

 自然災害の多い日本では全国に消波ブロックが設置されている。その歴史をひもとくと、1949年に火力発電所の護岸工事のためにフランスで開発されたのが始まりだ。配水管を波から守るために設置されたが、その優れた消波能力が話題となった。ほどなく日本でもブロックが造られるようになり、1961年にはフランスからブロック製造の特許を譲り受けた日本テトラポッド(現不動テトラ)が設立され、加速度的に普及していった。

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