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なぜか高齢なメス選ぶオス、クモで判明、利点なし

3/23(金) 7:41配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

繁殖力が低いうえにハイリスク、メスのフェロモン量が変化か

 交尾(交接)相手を求めるハイイロゴケグモ(Latrodectus geometricus)のオスは、ときに不合理な選択をする。

【動画】メスを縛って交尾有利に、クモで判明

 理論的には若いメスの方がベターな選択だ――彼女たちは長い求愛行動を要求しないし、高齢の相手よりも繁殖力に富む。また若い個体が交尾相手のオスを生きたまま食べる確率は、高齢の個体に比べると格段に低い。

 ところが学術誌「Animal Behaviour」3月号に発表された新たな研究によると、選択肢が与えられた場合、ハイイロゴケグモのオスはむしろ高齢のメスを選ぶ傾向にあるという。

「高齢のメスと交尾することで、オスは何らかの利益を得るはずだと我々は考えていました」。論文の共著者で、イスラエル、エルサレム・ヘブライ大学の大学院生シェヴィ・ウェイナー氏は語る。「しかしこれまでのところ、彼らがなぜこのような選択をするのか、理由はわかりません」

 研究チームは、「成熟したメスはフェロモンを多く放出することで若いオスを刺激し、交尾へと誘っている」のではないか、という仮説を立てている。

「年をとるほど、メスは必死になるのではないでしょうか」とウェイナー氏は言う。

命がけのデート

 ハイイロゴケグモは英語で「brown widow spider(茶色の寡婦グモ)」と呼ばれている。この名前は、メスが自分よりもはるかに体の小さな交尾相手を食べてしまうことに由来する。

 しかし数年前の研究により、ハイイロゴケグモのオスは成体になる直前の段階のメス(亜成体)とも交尾でき、亜成体のメスは交尾後も相手のオスを食べないことがわかった。

「この場合、オスが得られる利益は非常に大きなものです。その後、他のメスと何度でも交尾ができるのですから」。研究チームを指導したイスラエル農業研究機構の教授アリー・ハラリ氏は言う。

 メスの亜成体の期間は短いため、オスは必ずしもそうした相手を見つけられるとは限らない。

 そこで研究チームは、もしオスが成体か亜成体かを選べる場合、どういう行動に出るかを調査した。

 彼らはイスラエル中心部の公園で亜成体のメス、若い成体のメス、高齢のメス合計9匹を捕獲し、温室の中に均等に配置した。

 そして交尾経験のないオス11匹をその中央に置き、45分毎に3回観察した。「大抵の場合、オスは皆、高齢のメスをめぐって争っていました」と、ウェイナー氏は言う。

 研究チームはまた、交尾経験のないオスを、亜成体のメス、若い成体のメス、高齢のメスと1対1にさせて、それぞれの交尾行動を比較した。

 オスは高齢のメスとは100パーセント交尾したが、亜成体と交尾したのは半分以下にとどまった。

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