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毎月一定額を積み立てる「ドルコスト平均法」がベストではない理由

4/3(火) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

● 「ドルコスト平均法」は 優れた投資手法か

 株式や投資信託へ投資する場合の投資手法として、「ドルコスト平均法」という手法がある。これは毎月一定の金額を、同じ投資対象に投資し続けるというもので、一般的には長期的な資産形成に最も適していると言われている。最近、話題になっているiDeCoや、つみたてNISAも、この手法を使って投資するものだ。

 では、なぜドルコスト平均法が有利だと言われるのか。

 この方法の最大の特徴は、「定額購入」という点にある。つまり、価格が高かろうが安かろうが関係なく、「一定の金額で購入を続ける」というやり方だ。購入する金額が一定なので、価格によって購入する「数量」が調整される。すなわち、高い時は少ししか買わず、安くなったらたくさん買うという結果になる。

 本来ならば高い時は買わない方がいいのだが、いつが高いのか、それとも安いのか、事前には誰にも分からない。それを的確に当て続けることは、ほぼ不可能だ。そこで、定額購入することによって自動的に調整することができるため、長期の資産形成に適していると言われるのだ。

 しかし、ドルコスト平均法は、本当に最も有利な投資方法なのだろうか。

 筆者は、必ずしもそうではないと考える。例えば株式投資なら、自動的に株数が調整されるわけだから、相場が下落していく局面において、高値で一度に買ってしまうことに比べれば、取得株の平均コストが下がるのは確かだ。確かに毎月1万円ずつ1年間買い続けるほうが、初めに12万円分の株式を一括で買うよりもリスクは少ないと言っていいだろう。したがって、一見すると有利な投資方法のように見える。

● 必ずしもリスクが 低下するわけではない

 しかしながらよく考えてみると、分けて買う方がリスクは少なくなるのは当然だ。なぜなら、最終的な投資金額は同じでも、そのお金をリスクにさらしている時間が異なるからだ。リスク総量というのは「金額×時間」だから、リスクを考える上で時間というのは重要な概念だ。

 分かりやすく言えば、保有期間1年と1ヵ月とを比べた場合、1年間持っている方が、不測の事態によって株価が下落し、損失が発生してしまう可能性は高くなるということだ。

 毎月1万円ずつ1年間にわたって積み立て投資をする場合、最初の1万円は12ヵ月保有するが、最後の1万円は1ヵ月しか保有しない。12万円を一度に買って1年間持ち続ける場合に比べるとリスク量が小さくなるのは当然と言えよう。

 一般的に、投資成果を評価する際、単純にどれだけ儲かったかで比較してもあまり意味はない。高いリスクを負った方が、高いリターンを得られる可能性(あくまでも可能性だ)が高いのは当然だからだ。

 ひと頃話題になった「ブラック・スワン」(ナシーム・ニコラス・タレブ著)の中で、「S&P500(アメリカの代表的な株価指数)が、過去50年間に上昇した幅の約半分は、10日間で起こっている」という記述がある。

 要するに暴落や暴騰が起きた場合、「そこに自分が居合わせたかどうか」が重要であり、「長期に保有し続ける」というリスクを負うことによって、リターンが得られるという好例だろう。もちろん逆の場合もあることは言うまでもない。

 一括投資とドルコスト平均法の比較で言えば、これは単純に購入のプロセスが異なるだけであり、買い付けが終わるまでのリスク・リターンには違いがあるものの、いったん保有した後で言えば、同じ投資対象に投資しているのだから同じであるのは当然だ。

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