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池江璃花子から“世界のIKEE”へ。競泳日本選手権で見せた劇的成長。

4/10(火) 17:01配信

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 泳ぐたびに、日本新記録コールが会場に響き渡る。

 夏の国際大会の代表権を懸けた第94回日本選手権水泳競技大会競泳競技。大会が行われた4月3日~8日の6日間で、池江璃花子(ルネサンス亀戸)は6回も日本記録を更新。それらは、すべて池江自身が持っていた記録。つまり、今大会で池江は6回自己ベストを更新したのである。

 水泳選手にとっての最大の目標であり、最も難しい「自己ベスト更新」を当たり前のように達成していくその姿はまるで、ミュンヘン五輪で7冠、そしてその7種目すべてで世界新記録を樹立したアメリカのマーク・スピッツを彷彿とさせた。

 さらに、その記録1つひとつが、世界のメダル獲得レベルに達している。日本記録を樹立しても、それはあくまで日本レベルだった池江が、世界レベルにまで記録を昇華させたきっかけは、主要大会で自己ベストが出せなかった2017年シーズンにあった。

池江の自己ベスト=日本新記録。

 昨年4月、愛知県で行われた第93回日本選手権水泳競技大会。

 50m、100m、200m自由形と50m、100mバタフライに出場した池江は、女子選手で史上初となる5冠を達成。前人未踏の記録を達成できたことに笑顔は見せたものの、どこか納得していない表情も浮かべていた。

 その理由は記録の内容にあった。

 当時5種目(長水路・個人種目)で日本記録を持っていた池江にとって、自己ベスト=日本新記録になるのだが、その自己ベストがひとつも更新できなかったのだ。

 池江が以前、口にした言葉がある。

 「たくさん試合で泳いで、しんどいときもあるんですけど、自己ベストが出たらそれも吹き飛ぶというか。自己ベストを出せたときが、いちばん楽しいです」

世界大会のメダルや表彰台より大事な自己ベスト。

 池江にとって、水泳における最大のモチベーションは、自己の記録を更新することにある。

 もちろん、世界大会でのメダル獲得、表彰台獲得など、そういう短期的な目標はある。だが、それよりも池江にとっては、記録こそが自分が競技を行う上で、最も重要な土台になっているのである。

 そのため、池江は「日本記録更新」という言葉をほとんど使わない。日本記録かどうかにかかわらず、自身の記録の更新、つまり「自己ベスト」こそが目標のすべてなのだ。

 だからこそ、2017年シーズンに池江は苦しんだ。

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最終更新:4/10(火) 17:01
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