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日本版カジノ、なぜこうも時間が掛かるのか

4/13(金) 14:00配信

東洋経済オンライン

4月3日、自民党と公明党はカジノを含む「IR(統合リゾート)実施法案」に関する重要論点の11項目すべてにおいて合意に至った(前回記事参照)。これを受けて、政府はIR実施法案を国会に提出し、今国会での成立を目指すことになった。

 では、今国会でIR実施法が成立したとして、今後の区域認定や開業の時期はどうなるのだろうか。タイムラインには流動的な要素があるが、現在議論されていることを概観していこう。

■「2サイクルの実施」を検討

 4月3日の与党合意は、政府の区域認定について、2サイクルの実施を検討するとした。2サイクルの場合、IR実施法が6月に成立することを前提とすれば、第1サイクルの区域認定(自治体、IR事業者の決定)は2021年、IR開業は2024年と予想される。

 第2サイクルの区域認定は2023年、IR開業は2026年以降と予想される。区域認定数は3カ所(上限)であり、第1サイクルに1~2カ所、第2サイクルに1~2カ所となる見通しだ。

 与党合意の前、2018年2月に政府が与党に提示した開業までのプロセス案は、途中のプロセスに要する期間を決めたうえで、区域認定時期が2023年前後になることを示唆していた。これに対して、自民党は、スピードアップを要請。また、公明党も開業までに要する期間を何年と決めるべきではないと主張した。

 その結果、「開業までのプロセス」の与党合意は、「地方自治体における準備状況を踏まえ、早期に日本型IRの効果を発現させるとともに、地元での合意形成等の手続きを確実に行う観点から、法定されるIR区域認定数の上限の下で、申請・認定のプロセスを2回行うことを検討する」に落ち着いた。

 IR誘致のフロントランナーと目される大阪府と大阪市は、行政と経済界で策定した「夢洲まちづくり構想(案)」(2017年2月)において、2024年のIR開業、2025年の国際博覧会(万博)の開催を想定している。松井一郎・知事(日本維新の会・代表)は、繰り返し、首相官邸、政府に対して、早期のIR開業を可能とする制度を要請してきた。

 当初の政府案では、区域認定が2023年前後。大阪府市が認定を受けても、万博前のIR開業は困難となる。大阪府市など先行組の声が、与党や政府に届いた結果、2サイクルの実施検討で与党が合意したと考えられる。

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