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日本初の女性シンガー・ソングライターが辿ってきた「数奇な半生」

4/14(土) 16:00配信

現代ビジネス

突然の電話

 昨年12月の土曜日の朝、スマートフォンが着信を告げた。知人なら登録してあるので、その名が表示されるはずだが、見覚えのない番号が表示されている。一瞬、出るかほっとくか迷ったが出てみると、「あ、わたしです」と低い女性の声。

 私への電話で「わたし」と名乗るのは妻くらいのはずで、その妻は数メートルのところにいる。さて、誰だろう。そんな、こちらの戸惑いを感じたのか、「加藤です」と名乗った。

 その電話から、4ヵ月が過ぎて、1冊の本が出来上がった。

 加藤登紀子著『運命の歌のジグソーパズル TOKIKO'S HISTORY SINCE 1943』(朝日新聞出版)である。

 そう、この本の著者、加藤登紀子さんからの電話だったのだ。

 この本は、4月21日に渋谷のオーチャードホールを皮切りに各地で開催されるコンサート『TOKIKO’S HISTORY 花はどこへ行った 加藤登紀子コンサート』の副読本であり、同時にリリースされるベストアルバム『ゴールデン☆ベスト TOKIKO'S HISTORY』の長い長い解説書でもあるが、逆に言えば、この本を原作としてコンサートが上演され、本の資料としてCDが出るとも言える、ひとりの歌手によるメディアミックスになっている。

 どうして私がこのプロジェクトに加わることになったかは、まさに「人の縁」でしかない。5年近く前、共通の知人がいて加藤登紀子さんと知り合い、何度か会う機会があり、たまたま去年の秋から別の本の企画が進んでいて、私が加藤登紀子さんの周辺にいたという偶然から、この本を手伝うことになった。

 「手伝った」といっても、ゴーストライターをしたのではない。原稿はすべてご本人が書いており、私の出番はなかったので、年表と人物事典を作り、巻末に載せてもらった。

 その作業を通じて見えてきたのは、加藤登紀子の歌手としての歴史は日本のポピュラー音楽史と重なるだけでなく、世界のポピュラー音楽史とも重なるということだった。

 加藤登紀子は2つの歴史を体現しているのだ。

 以下、敬称略で書かせていただく。

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最終更新:4/14(土) 16:00
現代ビジネス

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