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YouTube、子どもに“違法”なターゲティング広告?

4/17(火) 12:31配信

WIRED.jp

子どもの健康やプライヴァシー、消費者の権利を守るために活動する20以上の団体が連名で、米連邦取引委員会(FTC)に対してYouTubeを調査するよう求めている。インターネットを利用する子どもを保護する連邦法を破っているのではないか、という申し立てだ。

76パーセントは「YouTube Kids」アプリを使用していない

このグループは4月9日、FTCに苦情申立書を提出した。児童オンラインプライヴァシー保護法(COPPA)はウェブサイトの運営者に対し、13歳未満の子どもに関する個人データを収集する場合、保護者の許可を得るよう義務づけている。

申立書によると、YouTubeで公開されている人気コンテンツの多くは子ども向けにつくられているが、子どもの個人情報(IPアドレスや位置情報、複数のサイト間でユーザーを追跡するために使われる永続的識別子など)が運営母体であるグーグルによって違法に収集され、広告のターゲティングに使われているという。

今回の申し立てに先立って、一部のYouTubeクリエイターが子どもをターゲットにした不快な動画をアップロードしていると報道されていた。そのなかには、虐待を受けているように見える子どもの動画もいくつか含まれている。BuzzFeedが4月6日に報じたところによると、YouTubeは13歳未満のユーザーに向けた「YouTube Kids」に安全性を高めたオプションを提供するため、スタッフの手によるコンテンツ編成を行う意向だという。

「セサミストリート」は「子ども向けサイト」にはなかった

しかし、今回FTCに提出された申立書を見る限り、ほとんどの子どもはYouTube Kids(米国での提供開始は2015年。日本では17年)を視聴していないようだ。今回の申し立てに参加する非営利団体「Campaign for a Commercial Free Childhood」でエグゼクティヴディレクターを務めるジョシュ・ゴーリンは、子どもたちは大人と同じYouTubeのメインサイトを視聴しており、同社もそれを把握していると指摘する。

ゴーリンはYouTubeについて、「ペッパピッグ(Peppa Pig)」や「セサミストリート」といった子ども向け人気コンテンツをYouTube Kidsに移動させていないと指摘し、次のように述べる。

「(YouTubeはこうした子ども向けコンテンツを)子どもたちが企業のデータ収集活動にさらされ、子どもの視聴に適さないコンテンツへとワンクリックでアクセスできる場所に放置しています。スタッフの手によるキュレーションは解決策の第一歩として悪くないかもしれません。しかし、グーグルはYouTube Kidsアプリに変更を加えたからといって、メインサイトを利用する何百万人もの子どもたちに対する責任から解放されるわけではありません」

子どもと家族のトレンドを専門とする市場調査会社Smarty Pantsが発表した17年版の調査報告書によると、YouTubeは「子どもたちの生活に最も強い影響力をもつブランド」であり、米国の6~12歳の子どもの80パーセントがYouTubeを毎日利用しているという。

また、同じく今回の申し立てに参加する非営利団体「Common Sense」が17年10月に発表した調査報告書によると、保護者の71パーセントは、我が子がYouTubeをウェブサイトまたはアプリで見ていると答えた。YouTube Kidsアプリを利用しているのは24パーセントだけだという。

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最終更新:4/17(火) 12:31
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