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ストリートビューに写った犬の顔に“ぼかし”が…「肖像犬」「笑った」、その理由は?

4/22(日) 7:10配信

オトナンサー

 SNS上などで先日「Googleストリートビュー」に写り込んだ「犬」が話題となりました。実際に確認すると、鹿児島県の海岸付近で放し飼いにされている犬が撮影カーに気づき、車を追いかけている様子が数カット存在。中には、犬の顔にぼかしがかかっているものもありました。ストリートビューでは、写り込んだ人物の顔や車のナンバープレートに、プライバシー保護の目的でぼかし処理が施されますが、犬にも適用されたことについて、SNS上では「犬の顔にもモザイク入るんだ」「まさに肖像犬(権)」「笑った」などさまざまな声が上がっています。

【写真】ぼかしがかかっていない映像

 オトナンサー編集部では、犬など動物の肖像権や今回、犬の顔にぼかし処理が行われた背景について、グラディアトル法律事務所の刈谷龍太弁護士と一般社団法人日本情報技術振興協会(JAPRO)認定講師の久原健司さんに聞きました。

肖像権やプライバシー権は「人」のもの

Q.犬をはじめとする動物にも肖像権やプライバシー権はあるのでしょうか。

刈谷さん「肖像権は、法律や判例で明確に定義されているわけではありませんが、一般的には『人の自己の肖像(写真、絵画、彫刻など)をみだりに他人に撮られたり使用されたりしない権利』として用いられることが多いです。一方、プライバシー権は『人の私生活上の事柄をみだりに公開されない権利』です。犬などの動物は法律上、権利義務の客体となることはできないため、肖像権やプライバシー権はないと考えられます」

Q.商業的価値のある「タレント犬」でも法的扱いは変わりませんか。

刈谷さん「タレント犬であっても変わりません。なお、商業的価値を保護するパブリシティー権についても、肖像などが有する顧客吸引力を排他的に利用する『人』の権利であり、同様に認められていません」

Q.飼い主(所有者)の許可なくペットの写真を撮ったり、写真をインターネット上などにアップしたりする行為に法的問題はないのでしょうか。

刈谷さん「単にペット自体の写真を撮るだけ、またネット上に出すだけで法的問題になることはないでしょう。ただし、被写体にペット以外の人の肖像、室内などのプライバシー、芸術品などの著作物が含まれる場合、その権利を侵害したとして、損害賠償請求の対象となる可能性があります。また、撮影場所が公道など公の場所でなく、撮影が禁止されている施設などである場合は、その管理権を侵害したとして、同様に損害賠償請求の対象となる可能性もあります。さらに、写真をネット上などに出す場合も、たとえば飼い主(所有者)を誹謗中傷する情報とともに出すと、飼い主(所有者)の名誉権を侵害したとして損害賠償請求の対象となる可能性があります」

刈谷さん「つまり、動物の写真撮影において、飼い主(所有者)との関係では、飼い主自身の権利を侵害することにならない限り、法的問題に発展することはないと言えますが、飼い主以外の権利を侵害する可能性は十分にあるので注意が必要です。また、法的問題と言えずとも、マナー違反ではあるので、できる限り飼い主の承諾を得るように行動すべきでしょう」

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最終更新:4/22(日) 14:03
オトナンサー

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