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なでしこジャパンが「チーム」になった。 ベテランたちが初めて笑った

4/22(日) 17:20配信

webスポルティーバ

 なでしこジャパンが臨んだ女子アジアカップ決勝。オーストラリアの猛攻を防ぎきり、横山久美(フランクフルト)の”決死のゴール”で2大会連覇を達成した。

【写真】今大会MVPを獲得した岩渕真奈

 グループステージ最終戦で先制しながらも、同点に追いつかれた瞬間、あえて引き分けを狙わなければならなかった相手であるオーストラリア。互いに攻略法を徹底させた決勝は、”攻”のオーストラリア、”守”の日本という構図になった。矛と盾の戦いだったが、その中で、日本が前回の対戦から決定的に変えてきたのは前半だ。

 グループステージでは前半を守り切って、失点ゼロに抑えたが、決勝では前半から積極的に仕掛けるシーンが何度もあった。特に、前回封じられていた右サイドバックの清水梨紗(日テレ・ベレーザ)、左サイドバックの鮫島彩(INAC神戸)の攻撃参加が早い段階から見られた。当然、ボールを失えば即カウンターにつながるリスクを負うが、選手たちはポジションを変えながら攻撃にどんどん絡んでいった。

 17分、宇津木瑠美(シアトル・レイン)が左サイドに展開したボールに、上がってきた鮫島が中へ折り返すと、中央に逆サイドから入り込んだ中島依美(INAC神戸)がバックヘッドで合わせた。オフサイドとなったが、これも新たな一手だった。

 35分には岩渕真奈(INAC神戸)がドリブルから、相手をかわすギリギリのところで前線へパス、相手DFの前にトップスピードで入ってきた長谷川唯(日テレ・ベレーザ)がそのままシュートに持ち込んだ。

 前半ロスタイムには、またも岩渕が左サイドからファーへ折り返した先にフリーでいた中島へピタリと合わせたが、ボレーを放つもこれもオフサイド。

 一方で、確かにオーストラリアには押し込まれ、15分にはPKを献上するこの試合最大のピンチもあった。「自作自演」と本人も苦笑いの、GK山下杏也加(日テレ・ベレーザ)の処理ミスからPKが生じ、本人の好セーブで事なきを得たというプレーだった。

 いずれにしても、スコアレスでで折り返しながらも攻撃は、前回対決に比べてはるかにバリエーションが生まれていた。

 誤算は、日本が優勢に持ち込みたかった後半に、オーストラリアの足が止まる気配がなく、ほとんど形を作らせてもらえなかったことだ。防戦一方となり、とにかく攻撃につなげることができなかった。

 残り20分を切ったところで、高倉麻子監督が切り札としてピッチに送り出した横山も、まったくボールに触ることができないまま時間が経過していた。

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