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浦和、オリヴェイラ監督就任で常勝軍団形成なるか。真の姿はW杯後…11年前の奇跡再現を

4/23(月) 10:30配信

フットボールチャンネル

浦和レッズのオズワルド・オリヴェイラ新監督は22日、さいたま市内での記者会見に登壇し意気込みを語った。日本では2クラブ目となる浦和での指揮について、継続と変化の両方に言及している。(取材・文:青木務)

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●中断期間までは“継続”を強調

「また日本に帰ることができて嬉しく思っております。そして、浦和のようなビッグチームの指揮を執ることができ、光栄に思います」

 浦和レッズのオズワルド・オリヴェイラ新監督は、このように述べた。鹿島アントラーズで前人未到のリーグ3連覇を成し遂げた名将は、新天地でどのような采配を見せるのだろうか。

 中村修三GMは、「鹿島やブラジルでの豊富な経験、実績、日本をよく知っていること。今まで我々が目指してきた強くて魅力あるチーム作りを継続してやっていただける人材ということでお願いしました」と、監督招聘の理由を説明している。

 2007年には目前に迫ったリーグ優勝を逆転でかっさらわれ、2009年には埼玉スタジアムで3連覇達成の瞬間を見せつけられるなど、鹿島を率いていたオリヴェイラ監督は浦和にとって“天敵”とも言える存在だ。

 だからこそ、このブラジル人監督の力量をよくわかっているとも言える。当時の鹿島が示した粘り強さ、最後まで消えない闘志、集団としてのクオリティには目を見張るものがあった。浦和は好敵手として、常勝軍団のそうした特徴を間近で見てきた。そのチームを束ねたオリヴェイラ監督が、浦和をどのように進化させるのか。非常に興味深いポイントだ。

 シーズン途中での就任について、オリヴェイラ監督は「理想的なタイミングではない」と言う。現在は連戦の真っ只中。そうした状況に合わせたチーム作りを行っていくようだ。

「浦和はしっかりとしたプレーのコンセプトがあると感じた。シーズンが経過するにつれて発展させたい部分はあるが、今シーズンのスタートからできあがっている形もあるので、そこは尊重しながら。大きく崩すことはしたくありません。連戦でトレーニングする時間があまりないので、そういうスタートの仕方をしたい。この状況で一番賢いやり方は、少なくともワールドカップの中断までは今のやり方に継続性を持たせることが大事だと思う。中断期間でより多くの指示や、我々の望んでいるものを選手たちに与えることができる」


●鹿島時代の奇跡再現なるか

 今季の浦和は開幕から5戦勝ちなしと調子が上がらず、大槻毅氏が暫定監督として指揮を執ることになった。すると、チームは力を取り戻したかのように勝ち星を稼いでいった。リーグ3連勝と、停滞感を払拭して見せた。現在の勢いを持続させることが不可欠だ。

 大槻暫定監督体制では3バックがベースだったが、オリヴェイラ監督は「2007年の鹿島以降、私は4バックをずっと使ってきた」と言う。それでも、新監督は「好みを優先するのではなく、どの形がいいのかという感覚を大事にしたい。今までプレーしてきた形をまずは継続していきたい」と述べ、選手たちが慣れ親しんだスタイルをまずは踏襲する意思を明かしている。

 とはいえ、ワールドカップによる中断期間に入れば、自身のやり方をチームに植えつける時間が生まれる。オリヴェイラ監督の色が出るとすれば、ロシアワールドカップ後になりそうだ。

 もちろん、連戦においても勝利を重ねることが新監督には求められる。「リーグ優勝、ACL出場権獲得を一緒に目指せますかと質問して、『やれます』と強い言葉をいただいた。浦和レッズで監督をやることへの想いがすごく伝わってきた」と、中村GMはオリヴェイラ監督とのやりとりを説明した。

 現在、明治安田生命J1リーグはサンフレッチェ広島が勝ち点25と独走中だが、2位のFC東京は勝ち点16。浦和は9位だが12ポイントと上位は射程圏内にある。5月3週目のゲームまでしぶとく食らいつき、中断期間でさらなる強化を図るのが理想だろう。

 オリヴェイラ監督は、鹿島時代に“伝説”を作っている。2007年、残り5試合の時点で首位・浦和レッズとの勝ち点差は「10」あったが、怒涛の9連勝で逆転優勝を果たした。

「私の言葉が説得力を持って、選手たちがしっかりトレーニングをして、同じ方向に向かっていけばタイトルを目指すことが必ずできると信じている」

 オリヴェイラ監督は浦和を王者へと導けるだろうか。インパクト大の前例があるだけに、ファン・サポーターとしては期待せずにはいられないのではないか。

(取材・文:青木務)

フットボールチャンネル編集部

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