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女性上司が女性に行う理不尽パワハラの恐怖

4/25(水) 10:38配信

東洋経済オンライン

女の生き方は時代によって左右される――。「女性活躍」の推進が旬のテーマになっている日本社会において、自ら「活躍」を拒絶する女性が続出している。そんな女性たちの定点観測ルポを続ける奥田祥子氏の著書『「女性活躍」に翻弄される人びと』の中から、「管理職につくのは怖い」と感じるようになったある女性の例を取り上げます。

■パワハラ上司は女性

 一般職で入社後、転換試験に合格して総合職を経験しながらも、女性上司からのパワーハラスメント(パワハラ)をきっかけに辞職し、ブランクを経て再就職した女性は、あるライフイベントを機に仕事への価値観が180度変わった。

 関西の主要駅前にある喫茶店の禁煙席の一番奥、4人席のテーブルの角を挟んで90度の位置に、当時37歳の安川美里さん(仮名)と2人で座って20分余り。最初に軽く挨拶を交わしてから、彼女は「ちょっと……すみません」とうつむきながら小声でささやき、淡いピンク色のハンカチで両目頭を押さえたまま、黙りこくってしまった。

 そしてようやく顔を上げたかと思うと、コップの水も注文したコーヒーも飲まず、こう一気に早口でまくしたてた。

 「社内の女性で一、二を争う出世頭で、私にとっては憧れの的やったんです。それやのに、その上司となった女性課長からひどいパワハラを受けることになるなんて……夢にも思っていませんでした。部長や人事部に訴えても何も改善してもらえず、結局、被害者である私が会社を辞めることになってしまって……。奥田さん、こんな弱い者いじめの職場、世の中でいいんですか」

 安川さんの目はいつの間にか、真っ赤に充血していた。話している最中、怒りが急速な勢いで悲しみを上回っていくのがありありと感じ取れた。もちろん、そんな理不尽な職場の対応が許されていいはずがない。だからこうして、彼女がつらい出来事を思い出して苦しむのを承知のうえで、あえて取材に応じてもらったのだ。

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