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支配率は無意味。レアルが示した“別の次元”。プレッシングは当たり前、つなぐのも当たり前

4/26(木) 12:35配信

フットボールチャンネル

チャンピオンズリーグ(CL)準決勝1stレグ、レアル・マドリーはアウェイでバイエルン・ミュンヘンに2-1と勝利。3連覇へ王手をかけた。この試合では、支配率で劣勢だったマドリーだが、そのプレーは別の次元へ突入していた。(文:海老沢純一)

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●前線から激しいプレスを仕掛けたレアル

「パスをつなぐ」「ポゼッションを高める」。サッカーにおいて、勝率を高めるための重要な要素と言われ続けている言葉である。特に、日本サッカーにおいて。

 しかし、世界最高峰の舞台、欧州チャンピオンズリーグ準決勝1stレグは、世界のサッカーがすでに別の次元へ突入していることを示していた。

 3連覇を狙うレアル・マドリーは、ドイツ王者バイエルン・ミュンヘンと激突。1stレグは、バイエルンの本拠地で行われたため、バイエルンが優勢に試合を進めることは予想通りだった。

 バイエルンにとっては、ロッベンが試合開始8分で負傷交代となったことは誤算だったが、代わって入ったチアゴ・アルカンタラが古巣対戦に燃えるハメス・ロドリゲスと共に攻撃の中心として機能。チアゴは67本のパスを出して成功率は92.5%、ハメスは71本のパスを出して成功率は90.1%を記録した。

 90分間のボール支配率を見ると、バイエルンが60.3%、マドリーは39.7%だった。それでも、結果はマドリーが勝利を収めた。アウェイゲームだけに、ボールを持つことは難しいと考えたジダン監督は、前線の高い位置から激しくプレスを仕掛け、バイエルンのビルドアップを妨害するプランを立てた。

 特に、インサイドハーフを務めたモドリッチとクロースは、本来のエリアよりも高い位置から守備の強度を上げていた。さらに、右サイドに位置するルーカス・バスケスは、両チーム最多となる6回のタックルを記録するなど、守備面において大きく貢献した。

 前半28分には、一瞬の隙を突いたバイエルンがキミッヒのゴールによって先制点をゲットするが、全体を通してはハイプレスを仕掛けるマドリーを崩しきることはできなかった。


●W杯、日本の対戦相手には全て…

 逆にマドリーは、前半44分にマルセロのゴールで同点とすると、後半開始からイスコと交代で入ったマルコ・アセンシオがルーカス・バスケスからのアシストによって同12分にカウンターからゴール。バスケスの前線からのプレスによってバイエルンの右サイドバック、ラフィーニャのミスを誘発した。

 さらに、現地時間24日に行われたリバプール対ローマにおいても、支配率49.2%のリバプールが5-2で勝利を収めた。この両チームは準々決勝でマンチェスター・シティとバルセロナという世界最高の支配力を持つチームを下している。

 リバプールをユルゲン・クロップ監督は、ドルトムント時代から「ゲーゲン・プレッシング」と呼ばれる強烈なプレッシングサッカーでポゼッションサッカーのチームを打ち破ってきた。

 また、スペインのアトレティコ・マドリーも形は異なるものの、強力なプレッシングサッカーによってポゼッションサッカーのチームを敗退に追い込んできた。

 そして、今シーズンのヨーロッパでの戦いを見ると、プレッシングは当たり前。ボールをつなぐのも当たり前。その上で、どれだけの武器を備えているかという部分が勝敗を分けている。

 今回の1stレグに関して言えば、リバプールにはモハメド・サラーという武器があり、マドリーにはバスケス、モドリッチ、クロースを筆頭とした献身性という武器があった。

 対して、日本代表は「しっかりボールをつないでいく日本らしいサッカー」を取り戻すために監督交代という決断に踏み切ったと説明されている。

 6月に控えたワールドカップ本大会で日本が激突するのはコロンビア、ポーランド、セネガル。この3か国全てに今回のチャンピオンズリーグ準決勝を戦っている選手が存在する。

(文:海老沢純一)

フットボールチャンネル編集部

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