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逆転レアル、大敗ローマ。 CL2試合にみる「サッカーは布陣で決まる」

4/26(木) 18:28配信

webスポルティーバ

 チャンピオンズリーグ(CL)準決勝第1戦、バイエルン・ミュンヘン対レアル・マドリード。

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 ルーカス・バスケス(右ウイング)の折り返しを、ゴール正面で構えるクリスティアーノ・ロナウドがヘディングシュートに及んだのは、0-0で迎えた前半28分の出来事だった。

 シュートは決まらず、ボールは左サイドのゴールライン付近を転々とする。レアルの左SB、マルセロが追いかけたもののボールはラインを割り、プレーはバイエルンのゴールキックで再開された。

 レアル・マドリードが先制点を許したのはその直後だった。ヨシュア・キミッヒ(右SB)は、タッチライン際に開いて構えるトーマス・ミュラー(4-3-3の右インサイドハーフ)にボールを預けると、右サイド前方に進出。一方、ミュラーに渡ったボールは、ハメス・ロドリゲス(左インサイドハーフ)を経由して、トップスピードで走るキミッヒの鼻先に、リターンパスとなって送られた。スコアラーはキミッヒ。右からそのまま持ち込みゴールネットを揺らした。

 レアル・マドリードが先制点を許した原因は、ピッチに克明に描かれていた。レアルの左サイドは瞬間、まるで守備の態勢が取れていなかった。

 マルセロは、ボールを追いかけてしまったために、”死んだ状態”にあった。もう1人のサイドアタッカーで、4-3-3の左ウイングとして先発したイスコは、そのとき、真ん中よりむしろ右側にいた。右サイドで展開されていたボールに吸い寄せられるかのように、もらいたがる動きを見せていたのだ。

 この大一番、注目はレアル・マドリードのスタメンと布陣だった。マルコ・アセンシオではなくイスコを起用すれば、4-3-3は事実上、4-3-3にならない。各所に歪みが出ることは、準々決勝の対ユベントス戦を含め、レアル・マドリード最大の弱点だとこれまでも述べてきたが、この試合でも、それは見事なまでに露呈した。

 イスコは本来、キミッヒの対面で構えているべき選手だ。この日も試合開始してしばらくは左を維持し、キミッヒの攻撃参加を抑止する役割も、同時にこなしていた。ただ、当初はポジションに従順だったが、ゲームメーカータイプの中盤選手は、ボールが回ってこなくなると、概して居心地が悪くなるものだ。

 イスコはその典型的なタイプ。4-3-「3」の「3」の左に適性がないことは誰の目にも明らかなはずだが、ジネディーヌ・ジダン監督は、またしても彼を先発で起用し、そして失敗した。

 だが、その流れは、前半で終わった。その理由のひとつは、前半終了間際、マルセロの左足シュートが決まったことだ。劣勢の中、ゴールが決まりそうもないムードの中で生まれた脈絡のない得点。しかもアウェーゴールである。

 そしてもうひとつは、左ウイングとして後半のピッチに立ったのがイスコではなく、マルコ・アセンシオだったことだ。この采配で、レアル・マドリードの左右のバランスはすっかり整うことになった。

 逆にバイエルンは乱れた。前半に右ウイング、アリエン・ロッベンをケガで失い、そして後半、同サイドにマルコ・アセンシオを投入されると、バイエルンは右サイド(=レアル・マドリードの左サイド)で、顕著な劣勢に陥った。その攻撃は必然的に左に偏ることになった。

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