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小池知事最側近が「絶対にできない」と断言!豊洲地下水管理のまやかし

4/27(金) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

 築地市場からの移転まであと半年を切った豊洲市場。小池百合子・東京都知事の最側近である小島敏郎氏は、安全のため必要とされる地下水位の管理を「絶対にできない」と断言。都は局所的に強力なポンプを使って“追い風参考記録”的に水位を下げていることを初めて認めた。「できない」ことを「できる」と言いくるめて、このまま移転に持ち込むつもりなのだろうか。(週刊ダイヤモンド編集部 岡田 悟)

● 豊洲市場の安全のため必要な 地下水位管理は「絶対にできない」

 「豊洲市場の地下水位をA.P.+1.8mで管理することは、絶対にできない」――。小池百合子・東京都知事の環境大臣時代からの最側近で、知事就任後は都特別顧問として築地市場移転問題を切り回し、現在は都議会会派「都民ファーストの会」事務総長を務める小島敏郎・青山学院大学教授は、周囲にこう語っている。

 「A.P.」とは東京湾の海抜の水面を示す。「+1.8m」は、海抜より1.8メートル高い水位であることを意味する。

 有害物質が残る土壌の上に立つ豊洲市場の食の安全・安心を確保するため、小池知事に再招集された「豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議」は、2017年11月にまとめた報告書の中で、土壌の有害物質が、上昇する地下水と共に漏出するのを防ぐため「地下水管理システムの機能強化を図り、早期に目標管理水位(A.P.+1.8m)まで地下水位を低下させるとともに、地下水位上昇時の揚水機能を強化する必要がある」と指摘した。

 これを受けて、地下水管理システムを強化したり、有害物質が建物内に進入しないよう床をコンクリートで覆う「追加対策工事」が現在進行中だ。

 だが本誌は、都が公表している地下水位や揚水設備の排水量のデータを見れば、排水量の増強には限界があるため、追加対策工事の完了後も地下水位をA.P.+1.8mにすることができない可能性が濃厚であると指摘した(「小池都知事の憂鬱、豊洲の地下水位は追加工事でも下がらない!?」)。

 冒頭の小島氏の発言は奇しくも、本誌の見方と一致する。それどころか、むしろ強く断言してしまっているのである。

 ところで小池知事は、追加対策工事の着工が決まった17年12月の記者会見で「工事によって(豊洲市場の)安全性が担保されるのか」と記者に問われ「基本的にはそうであります」と答えた。

 小島氏の発言は、こうした前提を無視しているようにも聞こえるが、本人はそうは考えていないらしい。

 なぜなら「小池知事は、追加対策工事によって担保される安全性と、地下水位をA.P.+1.8mにすることと結び付けて発言したことは一度もない」からだという。

 このように開き直ってしまえば、せっかく小池知事が再招集した専門家会議の提言それ自体を吹っ飛ばしてしまう。そもそも追加対策工事の一環である、地下水位を下げるための各種ポンプの増強工事は、一体何のためにやっているのかという話になってしまう。

 しかも、小島氏自身が座長を務めた「市場問題プロジェクトチーム」もまた17年8月、地震時の液状化現象を防ぐためには、地下水位をA.P.+1.8mで管理する必要があると指摘。座長自ら“ちゃぶ台返し”をしていては、元も子もない。

 小池知事への心酔ぶりをいまだに隠さない小島氏だが、彼が書き上げる台本に従って今後の小池知事が振舞えば、ジリ貧に転じながらも細々と続いている“小池劇場”のクライマックスは、さぞ悲劇的なものとなるだろう。

 小池知事はそんな事情を知ってか知らずか、4月2日の新人職員の入庁式で「(東京都は)世界一は譲れないという強い気概を持って、できない理由を探すよりも、どうすればできるのか、そのことにエネルギーを向けていただきたい」と気宇壮大な訓辞を垂れた。

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