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相続税 賃貸アパート経営に節税メリットはあるか?

5/1(火) 7:00配信

NEWS ポストセブン

“長い人生”を想定する以上、まとまった出費はできる限り避けたい。なかでも注意したいのが「相続税」だ。2015年の税制改正で基礎控除が大幅に削られ、一般家庭も課税の対象になった。正しかったはずの資産防衛策が、「間違った対策」に変わっていることも間々ある。

【Q】タワマン節税は、もう相続対策にならない?

 政府は相続税の“節税対策潰し”に力を注いでいる。いわゆる「タワマン節税」は、その標的だ。

 タワーマンションは高層階と低層階で販売価格に大きな差がある。にもかかわらず固定資産税評価額では差がなかったため高層階を購入して、相続税評価額を抑える節税法が流行した。

 だが、税制改正で高層階ほど固定資産税評価額が高くなるように変わった。元国税調査官で『やってはいけない老後対策』の著書がある大村大次郎氏が解説する。

「完全に節税効果がなくなったわけではありませんが、タワマンの評価額は時価という原則があるため、相続税対策のための資産と判断されると高額な課税が行なわれる危険性がある」

【Q】賃貸アパート経営は節税メリットが大きいんですよね?

 賃貸アパート経営は相続対策の“定番”というイメージだが、円満相続税理士法人代表・橘慶太氏は「節税メリットを受けづらくなってきている」と説明する。

「賃貸アパート事業は、ローンを組んでアパートを建てると借金分が相続資産から差し引かれる上に、土地(貸付事業用宅地等)の広さが200平米までなら、『小規模宅地の特例』で評価額を5割減にできる。二重のメリットがあるわけですが、今年4月から事業実績が3年未満のアパートには『特例』が適用されなくなった。経営上のリスクも大きいので、相続対策としてはより慎重な判断が求められるようになったと言えます」

※週刊ポスト2018年5月4・11日号