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【月刊『WiLL』(6月号)より】トランプ新人事は「鉄拳四人組」

5/10(木) 9:03配信 有料

WiLL

核ドミノを防げ

 北朝鮮問題は、いよいよクライマックスが近づいてきました。
 なぜか──それはアメリカに時間がないからです。北朝鮮の核弾頭搭載のICBMが、早くて今年の6月か、遅くとも今年中に完成すると、アメリカは睨んでいる。
 元CIA長官で、ティラーソンの後任として新しく国務長官に指名されたマイク・ポンペオは、昨年10月、猶予期間は半年ほど残っていると述べています。さらに、昨年12月になると、「あと数カ月しか残っていない」と。
 アメリカは、北朝鮮の非核化の方針を絶対に曲げない。一部では、ICBM「火星15」を廃棄し、核拡散させないことを約束すれば、アメリカは譲歩するのではないかと言われていますが、それはない。
 その理由は「北朝鮮の核開発を凍結させただけでは、それは容認したことと同じだ」と、キッシンジャー博士(ニクソン政権およびフォード政権期の国家安全保障問題担当大統領補佐官、国務長官)が述べている。「凍結」とはいわば、核を冷凍庫に入れたようなもの。いつでも取り出して解凍して使うことが可能です。
 何よりも恐ろしいのが、核兵器保有国がドミノ倒しのように増加してしまう可能性があるということ。北朝鮮の核が容認されれば、交流があるイランは、核武装の意思をもっと強く持ち、邁進する。そうなると、隣国のサウジアラビアはイランと関係が悪いので、核を持ちたがる。さらに隣国のアラブ首長国連邦が、安全保障のため核を保持する。
 つまり、アメリカにとって北朝鮮の核は中東問題そのものに直結する。イスラエルだって黙っていないでしょう。
 また、中国も北朝鮮の核武装を嫌がっています。アメリカが北朝鮮の核を容認したら、日本は防衛戦略を見直さざるを得なくなる。中国にとって一番の脅威は、日本の再軍備です。
中国の戦略は、北朝鮮の非核化に向けて国際社会が協力する──すなわち、時間をかけて交渉させたいと考えている。交渉が長引く間に、中国や北朝鮮が軍事力を高めて、アメリカと対抗し得るところまで成長する。そういう見込みで動いているのではないでしょうか。
 その両国の意図を、アメリカは見抜いていないはずはありません。北朝鮮の核弾頭付きICBMの完成は到底容認できない。北朝鮮の非核化は絶対実行する。
 そういう意味で、クライマックスが近づいているのです。 本文:6,063文字 この記事の続きをお読みいただくには、WiLLプレミアム on Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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李相哲(龍谷大学教授)

最終更新:5/10(木) 9:03
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