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最近の小学校、「あだ名禁止」や「さん付け」が増えた事情

5/15(火) 11:00配信

NEWS ポストセブン

 滋賀県のいじめ自殺事件(*注)を受けて2013年に施行された『いじめ防止対策推進法』に伴い、いじめは生徒が〈心身の苦痛を感じているもの〉と、定義された。あだ名は体の特徴を捉えたものも多いため、『あだ名の禁止』などの校則を定める学校が増えています」

【*注/2011年10月に滋賀県大津市内の中学2年生(当時)がいじめを苦に自殺した事件。自殺につながった深刻ないじめの発見や対応が遅れたことが、大きく問題視された】

 しかし、一律に禁止することで、名前を略したり、愛称で呼ぶことさえもNGとなっているという。つまり“キムタク”や“松ちゃん”も、禁止対象となる。

「例えば転校したばかりのときに、本人が望む場合には堅苦しい名字よりも愛称のようなあだ名で呼んでもらったほうが、円滑なコミュニケーションに有効だと思います」(寺脇氏)

 同じ名字の子供がいる場合はフルネームに「さん」を付けなければならないなど、面倒な問題も生まれてくる。すると、子供同士のトラブルも奇妙な展開に。

「私が担任を受け持つクラスの男子生徒同士がケンカになった際、一人の生徒が思わず相手を呼び捨てにしたんです。そうしたら相手の子が『先生! 〇〇さんが呼び捨てにしてきました』って私に告げ口してきたんです。“えっ、そこ?”って戸惑ってしまいました」(都内の小学校教師)

 千葉県内の公立小学校では、生徒間だけでなく、教職員が生徒を呼ぶ際に、「○○さん」と呼ぶように定めている。県内の小学校教頭が語る。

「教職員が生徒を呼び捨てにすると、生徒たちの言葉が荒くなることが予想されるためです。優しい呼び掛けをすれば、続く言葉も自然と優しくなりますから。子供たちの場合も教職員と同じで、できるだけ優しい言葉を使っていこうということです」

※週刊ポスト2018年5月25日号

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