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「会社休めない!」 2020ボランティア、条件厳しく

5/16(水) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 2020年東京五輪・パラリンピックを支えるボランティアの参加条件に「厳しすぎる」との声が上がっている。大会組織委員会は計11万人の確保を目指すが、活動日数の多さや自腹で賄う交通・宿泊費を負担に感じる人は少なくない。「おもてなし」の心とともに祭典を成功に導くには、多様な人材の協力が不可欠。組織委は働く世代や学生らに理解を求める。

 「春から社会人になったばかりの自分には厳しい条件。会社の納得が得られるか心配だ」。大学生だった18年2月に平昌冬季五輪のボランティアを務めた福岡市の男性会社員(22)は、3月に公表された東京大会の募集要項案の印象を話す。
 運営に携わる大会ボランティアの応募条件は「全ての研修に参加」「1日原則8時間、合計10日間以上活動」などが柱で、応募期間は9~12月の予定。男性は「20年夏に休みが取りづらい職場にいる可能性もある。申し込みたい気持ちは強いが、環境が許すかどうか……」と不安が消せない。
 東京商工会議所が17年12月に公表した会員企業へのアンケート調査によると、ボランティア休暇があるのは6%にとどまり、小規模な企業ほど割合は少なかった。東京都商工会連合会の担当者は「人材不足が深刻な中小企業には、従業員にボランティア休暇を取ってもらうだけの余裕がない」という。
 ユニホームや飲食は提供されるものの、東京までの交通手段や宿泊は自分で手配しなければならず、費用は自腹。仙台市でスポーツボランティアの育成に当たるNPO法人ボランティアインフォの北村孝之代表(36)は「地方から参加する人の負担は大きい。期間中に東京のホテルを確保するのは難しいだろう。新幹線で自宅から往復すれば、10日で20万円はかかってしまう」と指摘する。
 こうした参加条件に対し、ネット上には批判的な意見もみられるが、組織委は「他では決して得られない感動を体験する貴重な機会」と強調。東京都が募集するボランティアと合わせて計11万人の確保を目指している。
 交通・宿泊費の自己負担については、約7万8千人が参加した12年ロンドン大会や、約5万人が活動した16年リオデジャネイロ大会も同じと説明。活動日数も「チームとしての連携や一定のノウハウを求められることから、大会運営を円滑に進めるために必要と判断した」(担当者)という。
 東京大会は「多様性と調和」をコンセプトの一つに掲げており、組織委は今後、幅広い人材の活動を促そうと大学や経済団体に協力を求める。7月には最終的な募集要項を公表する予定で、ポスターや動画などでもアピールする方針。
 ボランティアは20年7月24日から9月6日にかけての本番だけでなく、前後も参加して大会を支える。組織委の坂上優介副事務総長は「たくさんの人に参加してもらい、スタッフと一体になって大会を作り上げてもらいたい」と呼び掛けている。

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最終更新:5/16(水) 10:12
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