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朝ドラ出演の中村倫也、“カメレオン俳優”の極意は「凧揚げ」に

5/16(水) 12:31配信

ザテレビジョン

連続テレビ小説「半分、青い。」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)で、中村倫也演じる朝井正人が話題だ。

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正人は律(佐藤健)の大学の同級生で、律にとって上京後にできた最初の友人。その甘い雰囲気で「磁石に砂鉄がくっ付くように」絶えず女性が寄ってくるものの、本人いわく「別れ際は、よく切れるナイフで、スパッと」。

そんな“ゆるふわ系”で女泣かせな正人を演じる中村は、3月まで放送されていた「ホリデイラブ」(テレビ朝日系)ではドSな“モラハラ”夫を怪演し、現在放送中の「崖っぷちホテル!」(毎週日曜夜10:30-11:25、日本テレビ系)では、競艇狂いでやる気のないシェフを演じている。

あまりの“カメレオン”ぶりに、視聴者から「人物像を掴めない」という声も挙がる中村は、それを「本望」だと言う。

“朝ドラ”への出演は2005年度後期の「風のハルカ」以来、13年ぶり2度目。当時演出を担当していた勝田夏子氏が制作統括を務める本作で「成長した姿を見せたい」と話す中村に、正人役へのアプローチの仕方や、撮影中のエピソードを聞いた。

■ 正人はかつてないほどの“難役”

──朝井正人をどんな人物だと捉えていますか?

正人はただよう雲みたいな人ですね。北川(悦吏子)さんの台本にもヒントがちりばめられていて、「切実さを感じさせないのが魅力」だとか、そういう正人の説明がふと書かれているんです。

つかみどころが無かったりマイペースだったりする正人の謎めいた部分は、(視聴者の)興味を引きつける要素になると思うので大事にしています。でも、やり過ぎてもいけないんですよね。

今までいろんな役をやってきましたが、正人はその塩梅が一番難しいです。手探りではありましたが、何とか掴めたかなと思っています。

──空気感の他に、演じる上で意識されたことはありましたか?

正人は北海道出身なんですが、なまりがバレないように、一文節ずつ喋っているという設定なんです。せりふに句読点が多くて、「いっそ、なんとかで、なんとかだね」、みたいなテンポ感。実はゆっくりまったり話しているんですが、そうは見せないようにというのを意識しています。

それから、鈴愛(すずめ、永野芽郁)ちゃんとの関係性ですね。鈴愛ちゃんは子どものころからいろんな人を巻き込んで、自分も動かされてってしてきた人なんです。でも、正人はそれに巻き込まれすぎない。マイペースさが正人の魅力であり、鈴愛ちゃんが安心できるポイントなのかなと思っています。演じるのは毎回、緊張します(笑)。

──北川悦吏子さんとは、会われましたか?

去年の夏に、出演した舞台を観に来てくださって、ご飯に行きました。その時にはもう、第8週(5/21[月]~)くらいまでの台本ができていたかと。

──正人役についてお話しされましたか?

役のことは、できるだけ聞かないようにしていました。けど、北川さんからは「もう正人だ」って言われて。イギリスを舞台にした作品でジミーっていう役だったんですけど、北川さんは「あのシーンのマアくんがさ、」って仰っていましたね。舞台も「正人」として観ていらっしゃったんでしょうね(笑)。

■ 正人は“ちょうど良い”からモテる?

──ご自身と正人に、共通する部分はありますか?

仕事モードじゃない時に喋るテンポは、正人と同じように遅いのかな。考えながら喋るので、微妙な間が生まれるんです。

──正人のモテる部分については、いかがですか?

正人が律に、「女の子より綺麗な顔してモテようたって難しいよ。俺くらいがちょうど良いんだよ」って言うんですけど、面白いなって思いましたね。確かに(佐藤)健の顔を見ていると、「現実味が無いな、この綺麗さ」って思っちゃう(笑)。ものすごく綺麗な人より、このくらいの中途半端な、クラスにいたらちょっとカッコいいくらいがちょうど良いのかも知れない。

だからと言って僕はモテるわけではないので、正人という役を通じてモテたらうれしいですね。最近 怖い役が続いていたので、町でも恐る恐る声を掛けられることが多かったんです。5月からは老若男女の方に、「マアくん!」って手を振ってもらえることを期待しています(笑)。

■ 永野芽郁&佐藤健の印象は?

──永野芽郁さんの印象を教えてください。

台本に「(正人は)いつもふわりとした笑顔で」って書いてあるんですけど、芽郁ちゃんが演じる鈴愛ちゃんを見ていると、自然とニコニコしていられるんです。そのくらい、芽郁ちゃんは放っておけないというか、目が離せない、愛くるしい存在になっていますね。

──佐藤健さんとは、いかがでしょうか?

健との芝居は、本当に楽しくて。何とも言えない空気感のシーンが多いんですけど、生っぽい空気の中で、難しい攻勢をしっかりやれているなと感じた場面がいくつもありました。

空き時間にはルービックキューブを教わったり、知恵の輪を教わったり、ピアノを教わったり…。実年齢では僕の方が上なんですけど、教えてもらってばかりですね(笑)。健はそんな、お兄ちゃんのような存在です。

■ “カメレオン俳優”の秘密

──ところで、中村さんはいろいろな役を並行して演じていますが、切り替えはどうされているのですか?

基本的には、凧揚げみたいなものだと思っています。凧は揚がっているんですけど、その糸を持っている人は地面にいる。そんな感じじゃないでしょうか。いろんな役をやっていろんな凧を揚げるんですけど、Aの役をやったらその凧を回収して、Bの凧を揚げて…と。

──他の役に引きずられることは無いのですか?

もちろん自分の人生とか経験をリンクさせたりはするんですけど、それはあくまで“糸”の部分で、演じる役は全部“別の人”だと思っています。自分に近いなと思うキャラもありますが、それでもやっぱり凧なので、結局、自分とは離れているんですよね。なので、「切り替え」ということでは、それほど苦労していないのかも知れません。

──そのあたりが“カメレオン俳優”である由縁なのですね。

そう言っていただけるのは、本望です。「いろんなことをやっているけど、結局 実態を掴めないな」って思われたくて。

芸能人としてはパーソナルな部分にほれてもらうのが良いと思うんですけど、役者としては、「中村倫也に合う役はこれだよね」っていうのが、人によって違うといいなと思っています。

──そんな中村さんにも、演じづらい役はありますか?

あります、あります。説明せりふが多いと、「なんでだよ!」ってイライラします(笑)。

■ “正人ロス”を起こしたい!

──では、あらためて、正人の注目ポイントを教えてください。

見ている人に気付かれないようにと心掛けながら、実は結構遊んでいます。「この目線はなに?」「この間(ま)はどういう意味?」みたいなことを、想像してもらえたらと思いますね。

──SNSにコメントを書き込みながら視聴している人も多いですが、そういう反響も気にされていますか?

逐一、マネージャーが教えてくれます(笑)。「へー、面白いね」っていう感じで聞いていますね。

──ずばり“正人ロス”を期待しますか?

このあいだ林遣都くんと話していたんですが、彼は「(『べっぴんさん』で)“ロス”が起こると思ってたんですけど、ちくりとも刺さらなかったです」と言っていました。「倫也さんも、起こると思っても起こんないですからね」と(笑)。

だから、絶対に起こしてやろうと思っています。でも、起こそうと思って起こせるものでもないので、メディアの方にはぜひ、起きていなくても“正人ロス”が起こっているかのように書いてほしいです。それを遣都に見せたいと思います(笑)。

(ザテレビジョン)

最終更新:5/17(木) 6:01
ザテレビジョン

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