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【木村和久連載】酒とタバコとニギリ。日本のゴルフ文化のルーツに迫る

5/17(木) 7:50配信

webスポルティーバ

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第155回

 今回は「酒とタバコとニギリ」という、カラオケの定番ソングのようなタイトルでお送りします。

【写真】巻き返しを誓う「美女ゴルファー」

 ほんと、ゴルフって不思議ですよね。純然たるオリンピック種目の”スポーツ”なのに、アマチュアはラウンド中にタバコを吸えて、お酒も飲めるのですから。

 ティーグラウンドに灰皿を置くのはともかく、売店でビールや日本酒などを販売しているのにはびっくりです。これは、プレー中に飲むことを完全に想定していますからね。

 こういうラウンド中の飲酒と喫煙、個人的には「どうぞ、お好きにやってください」と思っています。

 ただし、アマチュアゴルフは”スポーツ”ではなく、”レジャー”扱いにしてもらわないと。スポーツの神様に失礼でしょ。スポーツ庁が何も言わないのが不思議なほどです。

 ゴルフは所詮、「オヤジの遊び」と言えばオーケー。それでもう、何をしてもいいと思いますよ。

 と、冗談を語りつつも、なぜゴルフは飲酒や喫煙ができるのか? 

 そのルーツをたどってみたいと思います。英国、米国、日本のゴルフ文化の発祥をひも解けば、その謎も解明されてきます。

 まずは、ゴルフでなぜ飲酒が可能か?

 それは、寒いスコットランドで生まれたからです。そもそもゴルフの原点となる、羊の放牧場でウサギの巣穴などにボールを入れて遊んでいた時代、その頃から飲酒をしながらやっていました。

 外に長時間いるのは寒くてたまらない。プレーヤーとして、1ラウンドするようになってからはなおさらです。だから、その間はスコッチウィスキーの携帯ボトルをちびちびやりながらプレーしていたわけですね。その名残として、飲酒文化があるのです。

 タバコも同様です。英国紳士の場合、葉巻が主流だったと思いますが、プレー中に行なっていたそうした慣習が日本にも伝わって、タバコを吸いながらプレーできるようになったのです。

 タバコは、緊張をほぐし、気持ちをリラックスさせます。風向きを調べるときに役立つなど、ゴルフではいいことが多いのです。

 日本でもバブルの頃は、タバコメーカーがトーナメントのスポンサーになっていました。有名なプロが試合中に堂々とタバコを吸っている姿が、テレビ中継でも流されていました。たぶんそれは、スポンサーに気を使っていたのもあるでしょう。

 その結果、アマチュアはゴルフをしながら酒を飲み、タバコを吸っていいとなったのです。

 さらに、英国のゴルフ文化を受け継いでいるのが”賭け”です。ゴルフは、お互いに”ニギる”から、皆が切磋琢磨してプレーに燃え、日本でもこれだけ多くの人々に広がったのです。そういう意味では、ニギらないゴルフなんて、「クリープを入れないコーヒーみたいなもの」って……、いつの話だよ~。

 現在、日本では「その場を盛り上げる食事程度の金品」は、賭博の対象になりません。仲間のプレーヤー同士だけで、昼メシをかけたりしてがんばりましょう。

 ちなみに賭けの単位を「チョコレート」というのは、チョコレート程度なら賭けてもいいという意味で、一般的に使われるようになりました。けど、1チョコレートがいくらなのか、それぞれ違うでしょうから、まったくわかりません。「俺はベルギーの高級チョコを賭ける」なんて人、ほどほどにしましょうね。

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