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春GI大予想 “堅い”オークス最大の穴は、打倒アーモンドアイの筆頭候補

5/19(土) 20:00配信

週刊SPA!

「人気競馬ブロガー・予想家TARO氏に聞く、春GI大予想」シリーズ第4回は、3歳牝馬の頂上決戦・オークスだ。

 TARO氏は昨年、『回収率を上げる競馬脳の作り方』を上梓し、競馬関連書籍としては異例のヒットを記録。続編となる『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』が発売中。先週のヴィクトリアマイルでは、本命の7番人気レッドアヴァンセが3着、対抗の8番人気ジュールポレールが1着と、中波乱となった一戦を華麗に仕留めた。この勢いで連勝を狙う!

◆2018年オークス TARO氏はこう読み解く

 先週のヴィクトリアマイルでは、「怖いのは内に入った先行馬。特にレッドアヴァンセ&ジュールポレールの“阪神牝馬Sちょい負け組”の2頭」とお伝えしましたが、最終予想も◎レッドアヴァンセ、○ジュールポレールを貫きました。そして、レースではジュールポレールが8番人気の低評価を覆し見事勝利。◎レッドアヴァンセが7番人気ながら3着に入り、2着に☆リスグラシューと上位評価の馬で本線決着。天皇賞(春)、NHKマイルCの無念を、少しだけですが晴らすことができました。

 外枠が差し馬ばかりで、内枠に先行勢が揃った状況を起点に、枠・馬場・展開を軸として、どう予想を進めていくか? その一端を具体的にお見せすることができたかなと思います。

 もっとも、馬券的には3連単は◎レッドアヴァンセの1~2着固定を買っていたので大勝利とまでは言えず。3連複はドカンと本線で的中して、前2戦を含めた収支もプラスに転じましたが、次こそは回収率数千%レベルの大爆発まで持っていきたいところです。

 当たり前の話ですが、馬券で重要なのは「的中率」よりも「回収率」です。いくら的中率が高くても、儲からなければ意味がない。つまり、一番大切なのは、予想がハマったときにキッチリ大きく勝つこと。言い換えれば、「チャンスでの強さ=得点圏打率」です。そこさえブレずに磨けていれば、「大ハズレ」や「連敗」など、まったく気にすることはないのです。

◆アーモンドアイに死角なし。今年のオークスは「堅い」!

 さて、今週末はいよいよ牝馬クラシックの頂点・オークスです。桜花賞を圧倒的な強さで制したアーモンドアイを中心に、人気が上位馬に集中する気配。果たして順当にいくのか、荒れるのか? まずは、その見極めからいきましょう。

 結論から述べると、本連載では再三にわたり「荒れる」と申し上げてきましたが、「今回のオークスばかりは堅い」と言わざるを得ません。

 その最大の要因はもちろん、ルメール騎手が「トリプルクラウン」を口にするほど惚れ込んでいる断然一番人気・アーモンドアイの存在です。ここで少々話が脱線しますが、競馬予想ではしばしば、「死角があるかないか問題」が発生します。これはつまり“人気馬の取捨”の問題ですが、この問いに関しては一般的に”死角あり!”とした方が予想として無難であるという仕組みになっています。なぜなら、人気馬に死角があり、思わぬ伏兵の台頭があると予想すれば、波乱が起きた時は「予想通り」となる一方で、普通に人気馬が勝ったとしても「やっぱり強かった」で済ませられるからです。

 対照的に、“死角なし!”と予想することにはリスクが伴います。誰もが買うような人気馬に本命を打つわけですから、もしその馬が来なかったとしたら格好悪いことこの上ありません。ですから、穴馬を買うことに勇気がいるのと同様に、断然人気馬から行くことも、相応の勇気が必要となるのです。

 こうした前提を踏まえた上で、恥をかくリスク承知で、僕は今回のアーモンドアイに死角はない、あったとしても限りなく小さい、と考えています。

 その理由を以下に列挙します。

・初距離になるが折り合いに不安がない

「桜花賞⇒オークス」でしばしば問われるのが、「1600m⇒2400m」と一気の延長となる距離の問題です。アーモンドアイはロードカナロア産駒ということもあり、より一層距離の限界が疑問視されていますが、本馬の場合は折り合いに不安がなく、騎手の制御を振り切ってオーバーペースになる危険性が低いと考えられます。ですから、同世代同士ならば距離をこなせてしまう可能性が高いです。

・桜花賞は阪神JF組が順当に走った“能力を問われた一戦”。そこで完勝している

 桜花賞の2~5着は、2歳時の阪神JFの1~4着馬がほぼそのまま入線しました。つまり、純粋に能力を問われた一戦の中で、アーモンドアイが突き抜けた意味はきわめて大きい。

・7枠13番という無難な枠順と日曜の晴れ予報

 力のある馬にとって最内枠や大外枠といった、いわば”極端な条件”はリスクでしかありません。その点、内過ぎず外過ぎず、無難な枠順を引けたことで、第一関門はクリアしました。また、天気も土曜こそ雨予報が出ているものの、日曜は概ね晴れ。大雨などの悪天候も人気馬にとっては不確定要素ですが、そうしたリスクも回避。

・強力な新興勢力はサトノワルキューレのみ

 桜花賞以外の別路線から強力な新興勢力が出てこなかったことも追い風です。フローラSを勝利して参戦するサトノワルキューレだけは距離実績+デムーロ騎手という怖さはありますが、それ以外の忘れな草賞やスイートピーSは低調な内容でした。ですから、万が一ジャイアントキリングが起きたとしても、馬券圏外に飛ぶような心配はほとんどないでしょう。

 このように、今回ばかりは「アーモンドアイに死角なし!」。枠・馬場・展開面の不利から負けるとも考えられず、軸とすべき信頼に足ります。

◆怖いのは“ルーラーシップ産駒”のあの馬!

 ただし、相手選びには一考が必要です。むしろ、死角があるとすれば打倒アーモンドアイの筆頭候補である2歳女王・ラッキーライラックの方ではないでしょうか? ラッキーライラックは、昨年のアルテミスSでも行きたがる面を見せるなど、折り合いにやや不安があるタイプです。能力の絶対値の高さで克服できる可能性はありますが、アーモンドアイを意識して勝ちに行く競馬をすると、最後にガス欠の恐れがあり、1枠2番というやや極端な枠順を引いたことも不安材料。

 このマイナス面を考慮すると、打倒アーモンドアイという意味では、距離に不安がなく、鞍上・デムーロ騎手のサトノワルキューレの方に魅力を感じます。いずれにしても、今年のオークスでは、人気薄の馬にとって余っている席はそれほど多くありません。しかし、その中でも最大の惑星と考えている馬を、最後に一頭挙げておきます。

 それは、フローラSで2着と好走したパイオニアバイオです。

 狙いのポイントは本馬の父、ルーラーシップ産駒の特徴です。同産駒はこれまで4頭がクラシックで馬券に絡んでいますが、それぞれのデビューからの戦績をご覧ください。

・今年の皐月賞で2着に健闘したサンリヴァル

 1→1→4→4→皐月賞2着

・昨年の皐月賞3着のダンビュライト

 1→2→13→3→3→皐月賞3着

・昨年の菊花賞馬・キセキ

 1→5→3→3→1→1→2→菊花賞1着

・今年の桜花賞3着のリリーノーブル

 1→1→2→3→桜花賞3着

 ご覧の通り超安定型で、全馬トライアルで負けていながら、本番で着順を落とさずに好走しています。これはつまり、この産駒の「良くも悪くも相手なりに走る」という特徴を示しており、下級条件での取りこぼしが多い反面、相手が強くなっても勝負になるのです。

 そして、パイオニアバイオのデビュー以来の着順をご覧ください。

 4→3→2→4→2→2→2→1→2→オークス?着

 やはり超安定&相手なりです。レースぶりを見ても距離への不安はまったく感じられず、むしろ距離延長でタフな競馬は歓迎するタイプ。上位人気勢の一角を崩す可能があるならば、この馬でしょう。

 もし多くの競馬ファンがルーラーシップ産駒の特徴を把握せずに、「長らく未勝利で燻っていたのだから、前走はフロックでは?」と軽視してくれれば儲けもの。配当の妙味も増すので、ぜひ買い目に入れておきたい一頭です。

 ちなみに、こうした堅いレースの場合、少しでも配当を高くするためにアーモンドアイの“アタマ固定”という選択をするファンも少なくありませんが、堅い決着こそ冷静なオッズマネジメントが必要です。

 おそらくアーモンドアイの単勝は1倍台後半から2倍台前半。多くのファンが“アタマ固定”で行くことが考えられ、連単系の馬単・三連単も相当売れると予想されます。

 しかし、競馬に絶対はなく、ましては若い牝馬同士の一戦ですから、思わぬ馬がパフォーマンスを上げてくる可能性は否定できません。もし、オッズに有意な差がなければ、馬連や三連複などの連複系馬券の軸として活用するのも一手です。

 単勝・馬連だけだった時代に比べ、現代競馬は馬券の券種もさまざまです。それだけに、現代競馬で勝つためには、予想だけでなく“馬券の買い方”も非常に重要となるのです。

 より詳細な最終結論は、TARO氏のブログ「TAROの競馬」でレース当日朝に発表される。ぜひ参考にして、勝負の一助として欲しい。

構成/宮下浩純 長谷川大祐(SPA!)

日刊SPA!

最終更新:5/19(土) 20:40
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