ここから本文です

専業主婦を産み続ける日本の「無限ループ」

5/22(火) 6:00配信

東洋経済オンライン

新聞記者を辞めた後、会社員と女性活躍に関する発信活動、さらに大学院生と3足の草鞋を履きながらバリバリ働いてきた中野円佳さん。ところが2017年、夫の海外転勤により、思いがけず縁遠かった専業主婦生活にどっぷり浸かることに。そこから見えてきた「専業主婦」という存在、そして「専業主婦前提社会」の実態とそれへの疑問を問い掛けます。

【グラフ】共働き世帯と専業主婦世帯の数はこんなに変化した

■近くて遠い、専業主婦

 1980年ごろ、専業主婦世帯数は1100万を超えていた。ところがいまやそれは650万世帯を切り、一方、共働き家庭が1100万世帯に増加。かつてと趨勢を逆転させている。

 それでも、内閣府の調査によると、2010年から2014年にかけて出産した女性のうち、第一子出産後も就業を継続する人の割合は53.1%。2000年から2004年に出産した女性が約4割だったのに比べ大きく増えているが、子どもを産んだあと半数は専業主婦になっているとみられる。

 が、私はこれまで専業主婦の生活というものから縁遠かった。育休中に多少は専業主婦体験をしたものの、保育園に預けはじめてからは、仕事から帰ってバタバタと子どもに夕飯を食べさせ、お風呂に入れ、寝かしつける……というワーキングマザーの生活で日々、精いっぱいだった。

 周囲に幼稚園に通わせる専業主婦ママがいなかったわけではない。ただ、保育園ママにとって幼稚園ママというのは、隣に住んでいても少し遠い、知らない世界の住人のように見えるのだ。もちろん幼稚園ママにとって、保育園ママもそんな感じではないだろうか。

 その保育園ママの側にいた私が昨年、夫の転勤に伴いシンガポールに住むことになった。こうして在宅でものを書きつつも、かつてないほど「専業主婦」的な生活をすることになった。

 まずそこで痛感したことがある。専業主婦は、実は結構忙しいということだ。専業主婦は「三食昼寝つき」でヒマだと揶揄されることもあるが、とりわけ幼い子どもがいる場合など、はっきりいって、とんでもない。

■専業主婦は、はっきり言って忙しい

 多くの共働き家庭が保育園に0~1歳から子どもを預け始めるのに対し、専業主婦たちが幼稚園に子どもを預けるのは3歳。いったいそれまでの2~3年間、どう子どもと過ごしているのか。

1/4ページ